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一日三食はなぜ? 栄養バランスからみた食事回数の理由

一日三食はなぜ?

1日3回食事を摂るのはなぜでしょうか? 栄養をバランスよく摂っていれば2回でもいいんじゃないの?と思ったりもしますよね。

今回は、管理栄養士をしている私が、なぜ1日3回が体にいいのか説明していきたいと思います。

なぜ、一日三食になったのか?

日本で1日3食を最初に提唱した人は佐伯矩博士という人です。

佐伯矩博士は「一体日本人は一日にどれだけのエネルギーを必要とするのか」といった研究をしました。

研究の結果、「日本人の成人男性は平均して一日2500〜2700kcalのエネルギーが必要だ」ということを導きだし、「これだけのカロリーを二食だけで補うことは難しい」という考えから、一日三食を提唱するようになります。

こうして1日3食バランスよく食べましょうという考えが定着しました。

一度の食事で吸収できる栄養には限界がある

人間の体は一度の食事で吸収できる栄養には限界があります。一度の食事で摂取した栄養を全て吸収できないということです。

【私の体験談】一日三食で便通改善に!

【私の体験談】一日三食で便通改善に!また、3食食事をとることで腸に刺激がいき腸の働きをよくし、便秘予防にもなります。

私も妊娠するまでは仕事に家事で朝は特にバタバタで朝食を抜くことが多かったです。でも、妊娠がわかったときに規則正しい食生活をするように心がけるようになりました。

毎日3食きちんと食事をするようにしてから、今まで便秘気味で2〜4日に一度のペースのお通じが気づいたら毎日!!!! しかも、毎日朝食を摂ったあとにお通じがくるように気づいたらなっていました。

毎日きちんと3食摂ることで腸の働きにリズムを与えられて、便秘改善につながったのだと思います。

三食の中でいちばん大事なのは朝食

三食の中でいちばん大事なのは朝食
3食のうち特に大切なのは朝食です。最近では朝食を抜く方が多くみえますが、朝ご飯をきちんと食べることでたくさんのメリットがあります。

①身体をしっかり目覚めさせる

朝起きたときは血糖値が低く、内臓や脳の働きが低下した状態です。

こうした機能を正常に戻し、意識をしっかりして身体を目覚めさせる役割をするのが朝食です。

②朝食をとることで体温があがり、活動しやすくなる

逆に言えば、朝食を抜くとエネルギーが行き届かず体温や血糖値があがりません。

③集中力を高める

脳はブドウ糖をエネルギー源とします。

そのため、朝食で炭水化物〔ブドウ糖〕を摂ることで脳が働き、それによりやる気や集中力が高まります。

④朝食で便通がよくなる

朝は、腸の働きが特に活発になります。朝食をとることで腸にさらに刺激を与えることは排便リズムを作るのにとても大切です。

⑤肥満防止につながる

朝食を摂らない人は昼食の時間にはお腹がペコペコですよね。そうなると、空腹を満たそうとしてたくさん食べ過ぎる傾向にあります。

また体は空腹時間が長かったので、食べたものからより多くのエネルギーを吸収しようと働き、肥満につながりやすくなります

昼食はしっかりと食べ、夕食までの空腹感を減らしてくださいね。

夕食にたくさん食べ過ぎてしまうと、睡眠のときに体の活動が日中よりも下がるので余分な脂肪や糖分が体に蓄積されてしまうので気をつけてください。夜は野菜中心の食事にしてもいいですね。

これがベスト!三食の栄養バランス

これがベスト!三食の栄養バランス

例えば1日に必要な栄養を10とします。一度に10摂っても吸収できるのはせいぜいよく摂れて5も摂れません。

では、どうやって、栄養を摂っていくのがよいのでしょうか?

朝:昼:夜=3:4:3

人間の1日の生活からみると1日に必要な栄養を10とすると、3食にわけて朝3、昼4、夜3というように少しずつ摂取するのがよいでしょう。

例えば30代女性の1日に必要なエネルギーは約2000kcalです。これを3:4:3にわけると朝、夕食を650kcal昼食を700kcalになります。1日に必要なエネルギーは性別や1日の活動量などでかわってきます。

始めにお話したようにこれを1度の食事で全て摂っても体は吸収することはできません。

例えばタンパク質を一回の食事で10摂っても、体が吸収できるのは5、あと余分なものは尿や便ででてしまいます。

3食ごとにタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルをまんべんなく摂るように心がけましょう。

まずは「三食摂る」ことからスタート

なかなか毎食バランスよく食事するというのは難しいですよね。私も特に昼食はありあわせの簡単なものを摂りがちです。

でも、まずは1日3食きちんと食事を摂ることを徹底して、その次に食事の内容に気をつけみてはいかがでしょうか

肉や魚、野菜、フルーツ、乳製品をんべんなく取り入れ、規則正しい食生活・栄養バランスのとれた食事を摂るように心がけましょう。

栄養バランスの考え方

自分の栄養バランスが取れているかなんて、なかなかわかりませんよね。

そこで、あなたの栄養バランスが取れているかをチェックするチェックリストを作ってみました。ぜひ、試してみてください!

あなたの栄養バランスをチェック!

  • 朝食をとらないことが多い
  • 外食が多い
  • 好きなものだけ食べることが多い
  • 揚げ物や炒め物ばかり食べることが多い
  • 魚や大豆製品をあまり食べない
  • 牛乳や乳製品をあまり食べない
  • 果物をあまり食べない、食べ過ぎる
  • 野菜や海藻類をあまり食べない
  • 肉類ばかり食べる
  • 栄養バランスを気にしない

上記のチェック項目にあなたは何個あてはまりましたか?

0個…すばらしいです。これけらも続けて下さい。
1〜5個…まぁまぁバランスとれていますが、もう少し栄養バランスに気をつけましょう。
5個以上…生活習慣病になる可能性も!栄養バランスのとれた食生活に治しましょう。

食事バランスガイド
食事バランスガイド
↑〔農林水産省のホームページより〕

上記の図は農林水産相がだしている食事バランスガイドです。

1日に、「何を」、「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考にできるよう、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。

栄養バランスがとれていないとどうなるの?

①肥満になる

肉や炭水化物ばかり食べている生活を続けていると肥満になります。肥満は糖尿病といった生活習慣病になりやすいので注意が必要です。

②肌の調子が悪くなる

偏った食事をしていると吹き出物が多くなる傾向にあります。なんとなく肌の調子が悪いなと感じたら、栄養バランスが偏ってるのかもしれません。

③体調崩しやすくなる

体がだるかったりすぐ風邪をひいたり、栄養バランスが偏ると免疫力を低下させてしまいます。

④子供の成育不足

成長期の子供はバランスのとれた食事が大切です。不足すると骨や筋肉の成長に関係し低身長やアレルギー、また集中力に欠けたり…など体作りに影響してしまいます。

栄養バランスを整えるポイント

栄養バランスを整えるポイント
基本はよく知られている一汁三菜です。

主食…ご飯やパン、麺類などの炭水化物
主菜…肉や魚、大豆製品、卵の蛋白質
副菜…野菜、芋類、きのこ、海藻のビタミン、ミネラルや食物繊維
汁物…味噌汁やスープ、すまし汁など
  (副菜で補えないものを具に使ってもいいですね)

でも、色々考えるのが面倒!って方もみえると思います。そんな方は彩りに気をつけて献立をたててみてください。

彩りに気を付けると栄養バランスが取れる!

白い食材…米、パン、麺類など炭水化物を多く含むものが多いです。
赤い食材…肉や魚、豆腐、卵など蛋白質を多く含むものが多いです。
緑の食材…野菜や海藻は食物繊維、ビタミン、ミネラルを含むものが多いです。
黄色の食材…牛乳や乳製品はカルシウムや脂質を多く含むものが多いです。
オレンジの食材…果物はビタミンやミネラルを多く含むものが多いです。

彩りを気にすると自然と栄養バランスのとれた食事がとれます。

栄養バランスのとれた1日の献立

では、具体的に栄養バランスの取れた1日の献立を紹介しますね。

朝 …パン、スクランブルエッグ(レタス添え)、ヨーグルトor牛乳、バナナ

昼…煮込みうどん(鶏肉、人参、椎茸、牛蒡など入れて) サラダ(キャベツ、胡瓜、トマト)

夕…ご飯、魚の煮付け(大根も一緒に煮て添えに)、ほうれん草のお浸し、ポテトサラダ、味噌汁(ワカメ、豆腐、油揚げ)

味噌汁を豚汁などにして具沢山にして色々な食材をいれてたくさん摂るのもオススメです。

また、なかなかフルーツは摂りづらかったり、野菜が足りないと感じたらスムージーを作ってみてもいいですね。

なかなか朝はきちんととれないという場合でも、食材を切っていれるだけので、一度にたくさんの食材もとれて簡単です。

外食での栄養バランスの取り方

外食での栄養バランスの取り方
働いてる方は特に昼食は外食になりがちな方もいると思います。そんな方に、外食時のメニューの選び方を少し提案させていただきます。

単品メニューよりも定食物を選ぶのが1番ですが、お財布の中身とも相談ですよね。

コンビニなら夏であれば冷やし中華をオススメします。他の麺類よりもたくさん野菜が入ってますよね。

オニギリもたくさん種類があって迷いますが、マヨネーズを使ってる物は脂質が高いので、鮭や疲労回復効果のある梅のオニギリ、五目オニギリがいいです。それにサラダをつけましょう。

ファミレスならセットメニューを選ぶ。揚げ物が多かったりするので、サラダもあるといいです。最近はサラダバーもついてるとこも多いですよね。また、ファミレスはカロリーや塩分も表示してあるので、参考にして選んでみて下さい。

まとめ

【まとめ】一日三食はなぜ

  • 一日三食なのは、二食では必要な栄養を吸収しきれないため
  • 一日に必要な栄養を10としたら、朝:昼:夜=3:4:3で食べるのが◎
  • 三食の中で一番大事なのは朝食! 便秘改善や肥満解消にも効果的
  • 栄養バランスが取れていないと、体調を崩したり、子どもの成育不全につながってしまう
  • 栄養バランスを取るには、基本は一汁三菜。難しければ、彩りに注目!
  • 外食なら、単品メニューより定食を。ファミレスならセットにして、サラダも付けて

一日三食には、栄養バランス上の意味があるんですね。今、一日二食しか食べてないなら、ぜひ朝食も摂るようにしてみてください。ダイエットにも効果的です。

離乳食を食べない! 困った時の5つの原因と対策

離乳食食べない

よく育児雑誌等で離乳食の月齢別のページがありますよね? でも、そこには順調に食べてくれる子達がのっていて、食べない子の例はあまり多く書かれていないもの。

ありがたいことに私の子供は初めからパクパクと食べてくれて、割と順調に進めました。でも、私の周りのママ友で全く食べてもらえず、いつも悩んでいる方がいました。

そこで、私のママ友のお子さんに離乳食を食べてもらうために、いくつかアドバイスしたところ、とある方法で食べてもらえるようになりました!

今回は、そのママ友の体験談を紹介しながら、離乳食を食べてもらえるようになった方法をお伝えします。

【体験談】離乳食を食べてくれないママ友の体験談

書店に行けば、たくさんの本や雑誌があります。でも、食べない子の対策について、どこも同じ内容で詳しく書いてないのが現実ではないでしょうか。

私のママ友も、全く食べてもらえないので、離乳食を用意するのも食べさせる時間も億劫で嫌でたまらないと言っていました。

その子は離乳食開始のの全粥の一口食べさせるのもやっとでそれ以上は進めず、軌道にのるまでに1ヶ月かかったとのこと。

実際に試してみて、ダメだったことを一覧にすると……

試してみたけど、ダメだったこと

  • 1.全粥に少しだし汁をいれてみる。
  • 全粥に少しだし汁をいれてみる
    →食べてくれませんでした。

  • 2.甘みのある南瓜や人参、さつま芋からスタートさせる。
  • 甘みのある南瓜や人参、さつま芋からスタートさせる
    →1口、2口食べてくれましたも。その後は小さじ1以上も食べてくれませんでした。

  • 3.授乳前のお腹着空いてる時間を狙って食べさせる。
  • →おっぱいを欲しがり泣いて食べてくれませんでした。

  • 4.授乳をいつもより短くし、お腹を少し満たせてご機嫌なときに食べさせる。
  • →おっぱいを欲しがり食べてもらず…。

  • 5.よく話を聞くと目の入るところにおもちゃ等でているとのことだったので、気が散るものは片付けるように改善。
  • →前よりは座っててくれるようになったが特に食べるようにはならず。

  • 6.食べさせる姿勢を見直す。
  • まだうまく座れないので片方の膝の上に座らせ自分の腕にもたれさせ、ママの顔みせて口をモグモグしながら食べ方を教える。
    →効果なし。

    なかなか、難しいものですよね。

    離乳食を作る姿を見せたら、食べてくれた!

    そして、諦めかけたころ……

    離乳食を作る姿を見せてもらったところ、今までの食べなかったことが嘘のようにパクパク食べてくれるようになりました。

    目の前で、つぶしたり、こす作業をするなど、ママが一生懸命作ってる姿をみてなにか感じてくれたのかもしれません。

    それから少しづつ量を食べてくれるようになり、離乳食も軌道にのったそうです。

    どうして離乳食を食べないの?

    どうして離乳食を食べないの
    そもそも、どうして離乳食を食べてくれないのでしょうか?

    ここでは、代表的な5つの原因をご紹介します。なかには、ママに改善できることもあるので、心当たりがあったら、ぜひ対処してみてくださいね。

    原因1:月齢に合っていない離乳食

    月齢に合っていない離乳食
    大人になっても好き嫌いがあるように、赤ちゃんも一人一人に苦手な食材もあります。

    食材の味が苦手、固さに慣れていないなど、月齢にあっていない離乳食だと、どうしても食が進みません。

    食材や調理法を変えるだけで、食べてくれるようになることもありますよ。試してみてくださいね。

    原因2:離乳食がいつも同じ

    これも大人と同じですが、食材が同じものが続くと飽きてしまって食べなくなることもあります。

    心当たりがあるなら、食材に変化を付けるようにしましょう。

    原因3:お腹が空いていない

    お腹が空いていない
    赤ちゃんは生活リズムが大人ほど整っておらず、毎日決まった時間に食べられるわけではありません

    遊び疲れていたり前の食事の食べた量によって、お腹が空く時間が違ってきますし、楽しい遊びをしているときに、遊びを中断させられるのも嫌がることもあります。

    ママとしては決まった時間に食べてほしいですが、あまりキッチリ時間を決めず、赤ちゃんの様子をみながら時間をずらすなど、工夫していきましょう。

    原因4:椅子に座り慣れていない

    椅子に座り慣れていない
    椅子に座って食べることに慣れておらず嫌がる子もいます。

    初めはママの膝の上に座らせて食べさせてあげてください。

    安定して座れるようになり、座ることに慣れてきたら、徐々に椅子に慣らしていきましょう。

    原因5:食べ物に興味がない

    食べ物に興味がない
    5.6ヶ月の赤ちゃんはまだ乳離れができていません。

    そのため、おっぱいやミルクの方が好きで食べ物に興味がないことがあります。

    我が子には我が子のペースがあります。焦らずに進めていきましょう。

    食べてもらうための具体的なヒント

    では、どうしたら食べてくれるのでしょうか?いくつか方法をご紹介します。

    【事例紹介】我が家の場合

    私の子供は、もう1歳を過ぎていますが、ご飯や麺類の炭水化物だけは食べてくれて、野菜や肉、卵、フルーツは全く食べてくれません

    なので、こんな工夫をしています。

    <好きなものに混ぜ込む>

    私の子どもはご飯が大好きなので、炒飯やケチャップライスをよく作ります。

    いろんな野菜を細かく切って肉や卵、魚ほぐしていれたり…具沢山にして、味付けを炒飯やケチャップライスにして味を変えています。

    <お好み焼きやタコ焼き(タコなし)を活用>

    お好み焼きやタコ焼き(タコなし)も有効です。ありとあらゆる野菜をいれちゃいます

    主人が休みの日の夕飯はホットプレートを出して、目の前で焼いて作ります。目の前でやるといつにも増してよく食べてくれます

    お好み焼き焼いたりタコ焼きにするのを周りのママ友にも勧めたら、どの子も結構食べてくれて好評でした。食べなくて困っているなら、一度試してみてください。

    <細かくしてホットケーキやジュースなどに入れておやつに>

    フルーツも全く食べてもらえないので、ちょっとした工夫をしています。

    ホットケーキミックスに細かくして入れて焼いたり、ジューサーで牛乳とフルーツいれてジュースにしたり、そのジュースをゼリーにしたりしています。

    固形だと食べてもらえないので細かくしています

    生活&グッズ編

    他にも、生活やグッズ面で工夫できることがあるので紹介します。

    <家族でテーブルを囲む>

    家族でテーブルを囲む
    まだ離乳食初期の頃は大人と同じ時間で離乳食とはいきませんよね。

    でも、パパやママが楽しく食事をしているところをみせて興味をもたせるのも効果的です。

    <食器やスプーン、フォークをかえる>

    食器やスプーン、フォークをかえる
    毎回同じ食器やスプーンだと飽きてしまうこともあります。

    好きなキャラクターの食器に変えてみたりすると喜んで食べてくれたりします。

    <離乳食を作るところをみせる>

    離乳食を作るところをみせる
    ママ友の体験談でも書きましたが、赤ちゃんの目の前ですりつぶしたりで裏ごししているところをみせてあげてください。

    また作っている最中に、「◯◯ちゃんのご飯作ってるんだよー」など声をかけてあげてください。ママが作っているところみて興味わいてきます。

    作り終わったら目の前で味見しておいしそうな姿をみせるのも効果的ですよ。

    調理編

    調理編
    最後は、調理編です。

    <新しい食材にする>

    いつも似たような食材だと飽きてしまいます。ぜひ、積極的に新しい食材を使ってみてください。

    また、離乳食は手作りで!!と考えている方も多くみえると思いますが、たまに市販のベビーフードを使ってみてください。

    <だし汁やスープの取り方を変えてみる>

    だし汁やスープの取り方を変えてみる
    離乳食初期はだし汁のみの味つけですが、大人の野菜スープを作るついでに味付け前の野菜を煮たスープを使ってみましょう

    野菜を変えれば、また違う味がでるので、だし汁やスープの取り方を変えてみるのも効果的ですよ。

    ママの焦りは禁物

    ママの焦りは禁物
    離乳食を食べてくれない日が続くと、「栄養は足りているのかな?」「美味しくないのかな?」など、ママは心配ですよね。

    でも、そもそも離乳食って何なのでしょうか?
    そもそも、離乳食の目的は?
    離乳食の目的は、大きく分けて3つあります。

    • ① 栄養補給
    • ② 咀しゃく(噛むこと)の発達
    • ③ 味覚の発達

    離乳とは母乳やミルクをやめることではなく、固形食に移行していく過程のことです。

    赤ちゃんは発達するにつれて、母乳だけではエネルギー等が不足します。固形食を口にいれることで赤ちゃんは噛むことや味覚発達のトレーニングを行います。

    我が子には我が子のペースがある

    我が子には我が子のペースがある
    冒頭で書いたように、私の子どもは、最初はバクバクと食べてくれました。

    でも、1歳過ぎたら突然食わず嫌いが始まったのです。好きなものはたくさん食べてくれるけど、見た目で嫌なものは全く食べてもらえません。

    今でも毎日何食べてくれるかなと常に悩んでいます。考えるのも大変で食べてくれないともう…と思ってしまいますが、工夫して食べてもらえるとすごいうれしい気持ちになります。

    今はこういう時期なんだ、いつかまた突然食べてくれると思っていると穏やかに過ごせますよ。

    ママのストレスが赤ちゃんに伝わることも……!

    ママのストレスが赤ちゃんに伝わることも
    赤ちゃんが離乳食を食べないときも、焦らず対応しましょう。

    ママが焦ったりストレスを溜めたりすると、赤ちゃんに伝わり食べることそのものを楽しめなくなってしまうかもしれません。

    ただし、赤ちゃんが下痢や体調が悪いと食べてくれないこともあります。具合が悪いときはかかりつけの小児科に診てもらってくださいね。

    地域の保健師さんやかかりつけの小児科の先生に相談をしたりして、ママが楽しんで食事を作ることができるといいですね。

    まとめ

    【まとめ】離乳食食べない
    今回は離乳食を食べてくれない時の原因と対処方法をお伝えしました。

    • 離乳食を食べてくれない代表的な原因は、月齢に合っていない、いつも同じ離乳食、おなかがすいていない、椅子に座り慣れていない、まだ食べ物に興味がない、
    • など

    • あまり本で紹介されていないが、離乳食を作るところを見せる、お好み焼きやタコ焼きに混ぜ込むなどは効果的
    • 我が子には我が子のペースがあるので、ママの焦りは禁物
    • もしも、赤ちゃんに体調が悪い様子があるなら、かかりつけの小児科へ

    ママが焦ったりストレスを溜めたりすると、赤ちゃんにも影響が出てしまいかねません。身の回りの信頼できる方に相談したりしながら、ママも楽しんで食事を作っていきましょう

管理栄養士が教える【ダイエット食事レシピ】体に無理なく短期間で確実に痩せるコツ

管理栄養士が教える【ダイエット食事レシピ】

ダイエットについて、今はたくさんの情報が簡単にはいってきます。

ダイエットに最適食材といわれるものも多く、実際どれが本当にいいの?と疑問に思われているのではないでしょうか?

また、食事制限や運動をしてもなかなか痩せられないという方もいれば、特にこれといったダイエットをしていなさそうなのに痩せている方もいらっしゃいます。

この差はどうしてできるのでしょう?

今回は、ダイエットの基本と効果的に痩せる食事についてお話ししていきます。

頑張ってるのになかなか痩せないのはなぜ?

頑張ってるのになかなか痩せないのはなぜ?

  • 過度な食事制限は長続きせず、我慢してた反動で食べ過ぎて逆に太ってしまった……
  • 運動はあまり得意じゃない。楽に痩せれたらなぁ……
  • テレビやネットでダイエットに効く!というのをみるとチャレンジして特に効果もなし…

なんてご経験はありませんか?

ダイエットして食事に気をつけているのに痩せれない…運動も頑張っているのになかなか痩せないのはどうしてなのでしょうか?

痩せない理由1:基礎代謝が低い

基礎代謝とは、生命を維持するために使われるエネルギーのこと。座っているだけでも寝ている時にもエネルギーは消費されています。

基礎代謝が高い人ほど痩せやすく、冷え性の人や汗をあまりかかない、便秘の方は基礎代謝か低く、痩せにくく太りやすいと言われています。

だから、ダイエットでは基礎代謝を上げるのが、とっても大事なんです。

基礎代謝を上げる方法は、このあと『基礎代謝をあげる3つの方法』で詳しくお伝えしますので、楽しみしていてくださいね。

痩せない理由2:栄養バランスの偏り

食事制限をして偏った食事をし、ビタミンやミネラルが不足すると基礎代謝が下がってしまいます

「代謝」とは、体の外から取り入れた食事をバラバラにして、体に栄養を取り入れ、不要なものを外に排出する体の働きのこと。この働きを動かすために必要なビタミン、ミネラルが必要なんですね。

特に、ナトリウム、マンガン、亜鉛、鉄などのミネラルは人間の体内で作ることができません。だから、不足しないようにしっかり摂ることが大事です。

痩せない理由3:水分をとらない

水をよく飲むと代謝があがるので、ダイエットにいいです。

体内での代謝プロセスでは、さまざまな場面で水が使われるので、スムーズな代謝のためには水が必要です。目安としては、日に1.5ℓ〜2.0ℓを飲むといいでしょう。

ただし、あまり夜に飲みすぎるとむくみの原因にもなるので、日中多く飲むように心がけましょう。

一度にたくさん飲むよりも、こまめに飲む方が効果的です。

痩せない理由4:あまり噛まずに食べている

「ダイエットにはよく噛んで食べること」ってよく聞きますよね。

良く噛むと、消化に良いだけでなく、エネルギー消費にもつながります。食事って、栄養を取り入れるだけでなく、実はエネルギー消費を行うタイミングでもあるんですよ。だから、食事を抜くのは、ダイエットの側面から見てももったいないんです。

また、噛むと刺激でヒスタミンという物質が作られます。これが、満腹中枢を刺激して「おなかいっぱい」と感じさせます。

逆に、よく噛んで食べないと満腹にならず、ついつい食べ過ぎてしまいます。一口30回を目安に、ゆっくり噛んで食べるようにしましょう。

痩せない理由5:お肉を抜く

ダイエット中だとお肉を控える方が多いと思いますが……お肉を抜きすぎると筋肉が落ちてしまいます。結果、基礎代謝が下がってしまいます。

お肉を抜きたいなら週2、3回くらいまでにしましょう。

ダイエットは急に体重を落とすよりは、ゆっくり1ヶ月に1kgのペースで落とすのが望ましいです。

体に負担も少なく、リバウンドが起きづらいですよ。

基礎代謝をあげる3つの方法

基礎代謝をあげる3つの方法
ダイエットのポイントとなるのは基礎代謝だとわかりましたね。

では、基礎代謝を上げるには、どうしたらよいのでしょうか?

ここでは、簡単にできる3つの方法をご紹介します。

白湯を飲む

内臓機能が温まることで血流がよくなります。内臓の温度が1℃あがることで基礎代謝は約10%あがるといわれています。

白湯を飲むことで体温をあがり、冷え性の改善になります。また便秘の改善にも効果的です。

栄養バランスのよい食事にする

「なんだ当たり前のことを……!」とおっしゃるかもしれませんが、これが結局いちばん早道です。

リンゴダイエットなどの単品ダイエット野菜スープダイエットなど、さまざまなダイエット方法がメディアで取り上げられては消えていきます。

結局、長く残っているのは王道なんです。

筋肉をつける

筋肉は摂取した脂肪を燃焼しやすくします

また、筋肉には心臓から送られた血液を心臓におしかえす働きがあり、これが弱いとむくみの原因にもなります。

だから、筋肉をつけるためにも、タンパク質を含むお肉を食べるのは大事なんですよ。

ダイエット中に摂って良いカロリーは?

「ダイエットの考え方はわかったけど……結局、ダイエット中は1日どのくらいのカロリー摂れるの?」と疑問に思われますよね。

これは、実は栄養の世界では、計算式が用意されています。

1日に摂れるカロリーの計算式

活動量などで多少かわってきますが、通常30代女性の1日の必要エネルギーは約2000kcalです。

ダイエットされる場合は目標体重をたてるかと思います。下記の式に目標体重をあてはめて計算すると1日に摂れるカロリーがわかります。

(目標体重kg)×25〜30=1日の摂取エネルギー(kcal)

目標体重 55kg なら、1日1650kcal までOK

例えば、目標体重55kgとします。

55kg×25〜30=1375〜1650kcal

つまり1日1650kcalは摂取できるということになります。

無理せず、まずはマイナス 3kg を目標に

30代女性の1日の必要エネルギーは約2000kcalです。これをふまえて始めから無理な目標体重は設定せず、まずはマイナス3kgした目標体重を設定してください。

急にエネルギーを制限すると人間は元の体を維持しようとし代謝を低下させ、痩せにくくなってしまいます。いわゆるこれが停滞期です。

ダイエットはゆっくり長い目でみていきましょう。

家庭で簡単ダイエットメニュー【1週間分】

家庭で簡単ダイエットメニュー【1週間分】
では、どのようなメニューを食べればいいのでしょうか?

ここからは1日1500kcal前後で具体的なメニューを1週間分紹介していきます。

1日目

朝食 トースト6枚切り1枚(180kcal)バナナ(85kcal)
*トーストにマーガリンつけると+75kcal

昼食 野菜たっぷり焼きそば(600kcal)

夕食 ごはん(250kcal)味噌汁(70kcal)、豆腐ハンバーグ(260kcal)、サラダ(25kcal)
*マヨネーズは+100kcal、ノンオイルドレッシングは+15kcal

2日目

朝食 グリーンスムージー(160kcal)

昼食 かけうどん(340kcal)

夕食 ごはん、味噌汁、さばの塩焼き(180kcal)ささみのサラダ(100kcal)

3日目

朝食 トースト、ヨーグルト(90kcal)

昼食 チャーハン(500kcal)

夕食 ごはん、味噌汁、鮭のホイル焼き(210kcal)、大根サラダ(40kcal)
*チャーハンはテフロン加工のフライパンで油無しでのカロリーです。

4日目

朝食 トースト、キウイ½(30kcal)

昼食 オムライス(580kcal)

夕食 ごはん、チキンピカタ(240kcal)、トマトスープ(100kcal)

5日目

朝食 ヨーグルト、りんご½(100kcal)

昼食 トマトパスタ(600kcal)

夕食 ごはん、味噌汁、野菜炒め(220kcal)、お浸し(100kcal)

6日目

朝食 トースト、キウイ1/2

昼食 にゅうめん(540kcal)

夕食 ごはん、寄せなべ(260kcal)サラダ(25kcal)

7日目

朝食 トースト、ヨーグルト

昼食 うどん(340kcal)

夕食 ごはん、味噌汁、たらの煮付け(190kcal)人参サラダ(160kcal)

普段の簡単にできる家庭料理でメニューをたててみました。

表示したカロリーは一般的な調理法からのおおよそでだしてあります。ここから多少の誤差はあります。

日常の中で無理なく続けるのが大事

上記メニューを見て、

「あ、これならできそう!」

と思いませんでしたか?

よく、夕食は軽めに、昼食をメインに、と言われますが、家庭の食卓を預かる主婦としては、仕事で疲れて返ってきた旦那様に軽い食事を出すのははばかられます。

また、自分だけ違うメニューを食べるのはさみしいものですし、別メニューを用意するのも手間で現実的ではありません。それに食事は大事な家族のコミュニケーションの場でもあります。

日常生活の中で、無理なく続けていきましょう。それが結果的に、家族の健康にもつながるのではないでしょうか。

少しの工夫で大違い! カロリーカット調理のコツ

少しの工夫で大違い! カロリーカット調理のコツ
「メニューはいつもどおり」であったとしても、ちょっとした調理の工夫でカロリーをカットしていくことができます。

最後に、調理の中でカロリーオフするコツをお伝えします。

調理法は「煮る」「蒸す」「ゆでる」で

タンパク質や炭水化物は1gあたり約4kcal ですが、脂質はなんとその2倍以上の1gあたり約9kcal もあります。

だから、油をなるべく使わない調理方法を選ぶのがカロリーカットのコツ。具体的に言えば、「煮る」「蒸す」「ゆでる」のがいいですね。

鶏肉を料理するなら、唐揚げよりも筑前煮や蒸し鶏がオススメです。

テフロン加工フライパンを使い、油を使わない

鉄のしっかりとしたフライパンで鉄分を補給するのも良いですが、ダイエットでしたらテフロン加工のフライパンを活用しましょう。

油を使うときはクッキングペーパーでフライパンをふく程度で十分です。ごま油やオリーブオイルなどの風味を楽しむこともできます。

お肉は鶏肉!もも肉よりも胸肉を

筋肉をつけるためにも、お肉は大事です。お肉を食べるとき、いちばんヘルシーなのは鶏肉です。

もも肉よりも胸肉のほうが、さらにヘルシー。脂身はカットして使わないようにしましょう。

香辛料を利かせると食べ応えも出てきます。パサつきが気になる時は、少し水につけておいてから調理すると、しっとりしますよ。お試しください。

マヨネーズよりはノンオイルドレッシングを

サラダにかける調味料をマヨネーズから、ノンオイルドレッシングにするだけで、カロリーを85%もカットできるってご存じでしたか?

一食分で見ると、マヨネーズは100kcalノンオイルドレッシングは15kcal。大きな違いですよね。ノンオイルドレッシングでも、食欲をそそる酸味も楽しめます。

ゆずやお好きな柑橘を使って、ドレッシングを自作するのもいいですね。

魚やお肉を焼くときはグリルを使えば油不要!

きっとあなたのキッチンにも、グリル機能(魚焼きグリル)がついているのではないでしょうか?

片付けるのが面倒…… 匂いが付くから…… と言わず、ダイエットのためには、ぜひ活用していきましょう。

油をひかずに済むだけでなく、余分な油を落としてくれるのも嬉しいですよ。

まとめ

まとめ_管理栄養士が教える【ダイエット食事レシピ】

  • ダイエットには基礎代謝が大事
  • 基礎代謝を上げるには、①白湯を飲む ②バランスの良い食事 ③筋肉をつける
  • 1日に摂れるカロリーは(目標体重kg)×25〜30=1日の摂取エネルギー(kcal)で計算
  • 無理なく日常でできる家庭料理がダイエットにはいちばん
  • ちょっとした調理の工夫でカロリーを減らしてヘルシーにチェンジ

ダイエットしてないように見えるのに、スタイルを保っている人は、日常の中で自然と基礎代謝を上げる習慣を持っているから。

無理なダイエットは体にも負担を掛けてしまい、大事な健康にも影響してしまいます。あなたもこれで、1ヶ月1kgペースで3ヶ月、まずは健康的にマイナス3kg を目指しましょう。

脊柱管狭窄症の基礎知識:症状、原因、治療法まとめ

脊柱管狭窄症の基礎知識

脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は、背骨に沿って縦に通る脊柱管という空間が狭くなり、内部の神経が圧迫されることで痛みやしびれの症状が出る病気です。首や背中の部分がなる場合もありますが、一番多いのは腰におこる腰部脊柱管狭窄症です。

腰部脊柱管狭窄症の症状、原因、治療法、対策などをまとめてご紹介します。

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは
私たちの首から腰にかけては24個の骨が縦につながり、いわゆる背骨を形成しています。1個1個の骨は椎骨(ついこつ)と言い、切株のような円形の椎体(ついたい)と突起のある椎弓(ついきゅう)に囲まれた形状をしています。その中央は空洞になっていて、重要な神経が圧迫されないように守られています。
その神経の通り道となる空洞を脊柱管といいます

脊柱管が何らかの原因で狭くなってしまうと内部の神経が圧迫され、各組織への情報伝達が上手くいかなくなります。そのため、圧迫された部分の神経がつながる場所に、しびれ、痛み、冷え、麻痺、感覚の異常などの症状がおこるようになります。

圧迫されている神経の場所によって症状は異なり、脊柱管が狭くなる原因も様々ですが、脊柱管が狭くなって何らかの神経症状がみられる状態をまとめて脊柱管狭窄症と呼びます。

脊柱管狭窄症の主な症状

腰部脊柱管狭窄症の症状は、圧迫されている神経の部位によって、馬尾神経型と神経根型、混合型に分けられます。共通した代表的な症状としては、神経性間欠性跛行(しんけいせいかんけつはこう)があります。

神経性間欠性跛行とは

歩き始めてしばらくすると下半身が痛んだりしびれたりして歩けなくなりますが、数分間楽な姿勢で休むと歩けるようになり、それをくり返す状態です。ひどくなると、ほとんど歩けなくなる場合もあります。
脊柱管狭窄症の人に見られる特徴的な症状です。

馬尾神経型

  • 両足~下半身全体にかけてのしびれ
  • 両足先の冷たい感じ
  • お尻や陰部のしびれやほてり
  • 下半身の脱力感
  • 下半身の筋力低下
  • 尿や便がもれてしまう  など

脊柱管を通るメインの神経を脊髄(せきずい)といいますが、脊髄は細い神経がたくさん束ねられて1本の神経になっています。その脊髄は腰の部分で束がほどけたように広がって馬のしっぽのような形になり、そこの部分を馬尾神経と呼びます。

馬尾神経が圧迫されると、下半身全体や両足、お尻や陰部にしびれ、痛み、じりじりした感じなどの不快な感覚や、冷えやほてりがおこります。
また、排泄のコントロールが上手くいかなくなり、尿や便がもれてしまう場合もあります。

神経根型

  • 片側または両側の足や下半身のしびれや痛み
  • お尻から足にかけてのしびれ・坐骨神経痛
  • 姿勢によって変化する下半身の痛み

神経根は、メインの脊髄から左右に分かれ出た神経です。そこが圧迫されると、圧迫された側の足や下半身にしびれや痛みがおこ ります。お尻から足にかけて痛んだりしびれたりする坐骨神経痛も、症状の1つにあげられます。

片側の神経だけが圧迫されることが多いですが、両側が同時に圧迫されるケースもあります。
神経根型の痛みやしびれは、前かがみの姿勢をとると楽になり、腰を伸ばしたりそらしたりすると強く感じるのが特徴です。

混合型

馬尾神経型と神経根型の症状が両方おこります。

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の原因
脊柱管が狭くなってしまう原因で一番多いのは、加齢による周辺組織の変化です。
50代を過ぎた頃からだんだんと脊柱管を囲む椎骨の形が変化したり、骨と骨の間にあるクッション役の椎間板がはみ出てきたり、神経周辺にある黄色靭帯が分厚くなったりすると、脊柱管狭窄症の原因になります。

そのような変化の理由がケガや他の病気の場合は、若い年代でもおこることがあります。脊柱管狭窄症の原因となる病気は、椎間板の中身が飛び出す椎間板ヘルニア、椎骨の位置がずれる分離すべり症などがあります。

また、数は少ないものの、生まれつきの遺伝が関係する先天性の脊柱管狭窄症もあります。

脊柱管狭窄症の診断・治療

脊柱管狭窄症を診断できるのは、整形外科です。症状の特徴に加え、

  • レントゲン
  • CT検査
  • MRI検査
  • を行うと、脊柱管の状態を見極めることができます。

    治療は、多くの場合最初に保存療法が行われます。
    保存療法で効果が見られないときや、深刻な排泄障害・筋力の低下が見られるときには、手術が検討されます。

    脊柱管狭窄症の保存療法

    脊柱管狭窄症は主に加齢による変化が原因でおこっているため、その原因を完全に取り除くことはできません。しかし、適切な薬を使用して痛みをやわらげ、運動や姿勢の注意によって、日常に支障がないように改善をすることは可能です。

    患部に手術などの積極的な処置を行わず、おこっている痛みや不快な症状をできるだけおさえ、日常の生活改善によって様子を見る治療法を、保存療法と言います。

    年齢による変化でおこる病気では、保存療法が治療の中心となります。

    脊柱管狭窄症でおこる神経の炎症や痛みに対しては、NSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬)やアセトアミノフェンという鎮痛剤が主に使用されます。
    それに加え、神経を修復させる働きのあるビタミンB12製剤、足先のしびれをや冷えを改善する血管拡張薬、傷んだ神経の働きを調整する神経障害性疼痛治療薬などが同時に使われることもあります。

    ブロック注射

    痛みを伝える神経を、局所麻酔薬や炎症をおさえるステロイド剤の注射によって一時的に遮断し、痛みの悪循環を断ち切る方法です。
    薬ではおさえきれない痛みやくり返す痛みの場合、ブロック注射が有効なときがあります。

    状態に応じ、脊髄の外側にある硬膜外腔(こうまくがいくう)に行う硬膜外ブロック注射と、脊髄の根元に行う神経根ブロックが一般的には選択されます。

    運動

    病院では、状態に応じたリハビリを指導しているところもあります。周囲の筋肉をきたえ緊張をほぐすストレッチなどを行います。

    家で行える手軽な運動としては、あお向けに寝てひざを抱え、腰をゆっくり丸めるストレッチや、正座になり、前方の床に手を伸ばして腰や背中を丸めるストレッチなどがあります。

    脊柱管狭窄症では、腰を伸ばしたりそらしたりする動作は痛みを増すことになるので、腰を前に丸める動作が中心となります。

    ひどい炎症のおこっているときや椎間板ヘルニア・分離症がある場合など、状態によっては運動がすすめられないときもあります。医師の指導に従いましょう。

    日常での注意点

    脊柱管狭窄症は、日常生活での注意点によって症状の軽減につながると言われています。

    • 休むときは腰を前かがみにする
    • 腰を伸ばしたり反らしたりすると、脊柱管が狭くなって神経の圧迫が強くなってしまいます。症状が辛いと感じるときは、腰を前かがみにした姿勢で休むようにしましょう。

    • 状態が落ち着いたら動くことを心がける
    • 脊柱管狭窄症では歩くと痛みが出やすいので、つい行動を避けてしまいがちです。しかし、下半身の筋力が低下すると、さらに状態が悪化しやすくなります。腰に無理のない範囲で、休みながらでも動くように心がけましょう。
      ただ、ひどい炎症がおこっているときなどには安静が必要な場合もあります。医師の指導に従いましょう。

    • 自転車や杖を活用する
    • 歩くのが辛い場合は、自転車での移動が有効です。腰が前かがみになるので痛みがおきづらくなると言われています。
      歩く際には杖やカートを使って前に重心をかけるようにすると、比較的楽に動くことができます。自分が楽な方法を工夫してみましょう。

    • 腰への負担や立ちっぱなしに注意する
    • 重い荷物を持ったり長時間の立ちっぱなしを続けたりすると、腰に負担がかかるので注意しましょう。荷物を持つときは体全体でしっかり支えるようにして、腰だけで持ち上げないようにしたり、立ち仕事は片足を台にのせて行ったりすると、腰への負担が少し軽減されます。

    まとめ

    脊柱管狭窄症の基礎知識をまとめ
    脊柱管狭窄症の基礎知識をまとめてご紹介しました。
    慢性的におこる痛みやしびれは辛いですが、最近は薬などの治療法の進歩によって、だいぶ日常が過ごしやすくなったと言われています。
    整形外科の専門医と相談しながら、自分に合った治療法や生活の過ごし方を探していきましょう。

    【妊婦の腰痛対策10選】お腹の赤ちゃんに影響しない安心対策

    お腹の赤ちゃんに影響しない安心対策

    はじめての妊婦さんが戸惑うのが腰痛。

    妊娠初期のつわりは覚悟していても、まさかこんなに腰痛に悩まされるなんて……!

    妊娠による腰痛は、骨盤周辺にピンポイントで痛む人もいれば、腰のまわり全体の重い鈍痛を感じる人もいます。

    通常、腰痛は整形外科を受診してレントゲンや痛み止めのお薬などを使って治療していくもの。でも、おなかの赤ちゃんのことを考えると、「そんなことをして大丈夫か」ちょっと気になってしまいますよね。

    私も妊娠中、歩けなくなるほどの腰痛に悩まされましたが、薬を使わず、ある方法を使って乗り切りました!

    ここでは妊娠による腰痛に悩む方へ、私の体験を織り交ぜて妊娠中の腰痛対策をまとめていきます。

    私の腰痛、体験談

    私の腰痛、体験談
    私の妊娠時の腰痛は酷いものでした。

    まず、朝起き上がれない。
    朝、布団の中で目が覚めると同時に、腰の鈍痛を感じる毎日でした。

    妊娠初期から腰痛に悩まされる日々

    それはお腹が大きいから、という原因ではありません。妊娠初期のお腹が大きくなる前から、腰の痛みがあったんです。

    お腹に新しい命を宿し、楽しいマタニティライフを過ごすはずが、腰の痛みで一日がはじまり、腰の痛みが続く中で一日が終わる……

    歩くのも大変という腰の痛みがあり、産婦人科の担当医に相談したところ、「お腹の赤ちゃんに影響のない薬を服用するという手段もあるから、ムリしないで」と言われました。

    薬を使わずに楽になる方法を模索。そして……

    でも、どんなに担当医から「大丈夫」と言われても、私は怖くて薬を服用する気になれなくって。ひたすら横になって腰に負担をかけないようにしていました。

    薬を使わずに、どうやったら楽になるのだろう……?

    私は、毎日の家事や生活の中で、腰を楽にする工夫を重ねてきました。その結果、ちょっとしたコツをつかんで、腰痛も落ち着いてきました。私が会得した日常生活の工夫は後半で詳しく紹介していきます。

    ムリは禁物!

    妊婦期間は、人生で何回も味わえない貴重な時間。担当医のアドバイスを聞いて、薬を使って痛みを抑えるのもひとつの方法。ムリをするのが、いちばんおなかの赤ちゃんに良くないです。

    これを読んでいるあなたには、少しでも腰の痛みをやわらげて、楽しいマタニティライフ過ごしていただければと思います。

    妊婦が腰痛になる原因は?

    妊婦が腰痛になる原因は?

    さて、そもそもどうして、妊婦は腰痛になってしまうのでしょうか?

    妊婦が腰痛になる原因は、実はそれぞれの時期によって異なります。
    妊娠初期、妊娠後期、妊娠期全般と分けてみていきましょう。

    妊娠初期

    妊娠初期の腰痛の大きな原因は、ホルモンバランスの変化が関係しています。私の腰痛は、まさにコレでした。

    妊娠すると、つわりが始まったり、ひどい眠気に襲われたり、急に嗅覚が敏感になったりと体の異変が起こりますよね?これらは、すべて妊娠のためのホルモンバランスによる変化なのです。

    妊娠中は、プロゲストロンやエストロゲンなどいろんなホルモンが大量に分泌されますが、その中でも腰痛に関係しているのは「リラキシン」というホルモン。

    このホルモンは、お腹の赤ちゃんが出産時に備えて、母体の骨盤を緩めていく作用があります。この骨盤の緩みが、上半身を支える腰に負担をかけてしまうんですね。

    妊娠後期

    妊娠後期の腰痛の多くの原因は、体型の変化です。

    お腹が大きくなるにつれて、歩く時だけでなく、ただ座っているときも姿勢が変化します。おなかが重くなる分、少し重心が前に移動してしまうんですね。

    そして、重心が前にあることで、骨盤や腰椎も前へと傾き、これが腰痛を引き起こします。

    妊娠中全般

    実は、心理的負担が腰痛を引き起こす場合もあります。

    心因性腰痛というのですが、心理的な負荷が妊婦の体に緊張を与え、余分な力を入れさせてしまうのです。

    経産婦でさえ、毎回の出産はドキドキするもの。まして、はじめての妊娠・出産であれば、さらに不安や心配も多いですよね。

    出産時の痛さや、出産後もきちんと母親が自分にできるのか……など、すぐそこの見えない未来は、楽しみもあれば不安もいっぱいです。

    ストレスが溜まると胃が痛くなったり、頭痛が起きたりしませんか? それと同じように、ストレスから腰痛が引き起こされることがあるんですね。

    妊娠中の腰痛暖和対策

    妊娠中の腰痛暖和対策
    ホルモンバランスや変化する体型等の原因で、妊婦中ならほとんどの人が経験する腰痛。でも、日常生活で気をつけていれば辛い痛みをやわらげることもできます。

    骨盤ベルトの着用

    妊娠によるホル.モンバランスの変化で骨盤が緩みがち。歩く度に骨盤の痛みを感じることも……!
    「骨盤ベルト」は、骨盤を固定することでその痛みをやわらげてくれるアイテムです。

    有名なもので「トコちゃんベルト」があります。
    骨盤ベルトの着用

    これは、妊娠初期から出産後まで、腰をやさしくサポートしてくれる優れもの。

    症状によって使うベルトがタイプ別になっているので、自分の腰に合ったものを選びます。腰痛なら、トコちゃんベルトIIですね。

    商品名 対象 特徴
    トコちゃんベルトI 恥骨結合にゆるみがある人(恥骨結合離開)向け
    • 付け方が難しい
    • 着用指導を受けて使う
    トコちゃんベルトII 腰痛、おしりや尾骨の痛みに対応
    • 妊婦さん向けスタンダード
    • 痛みがなくても使える
    トコちゃんベルトIII 普通の骨盤ベルト
    産後に使用
    • 妊娠中は使えない

    「お腹の赤ちゃんを締め付けないの?」という心配がありましたが、これはお腹を下から支える形になっているので赤ちゃんに影響はありません

    トコちゃんベルトは一日中ずっと着用していなければいけない、というわけでもなくって、寝るときは外してもOK。ただ、日中は(起き上がっているときは)なるべくつけているようにします。

    仕事でイスに座っている時間が長いと、太もものに食い込んできてしまい痛くなってきます。そのときは、ベルトを少しゆるめにしたり、イスに浅めに座ると痛みが楽になりますよ。

    <トコちゃんベルトの付け方のコツ>
    • ① 素肌の上に腹巻きを巻く
    • ② トコちゃんベルトをする
    • ③ ショーツを着用する

    この順序で着用すれば洋服の下にベルトをしていても違和感ありません。腹巻きがあると、着用時の蒸れ対策にもなります。

    妊娠時の腰痛は、腰の痛みだけ直せば良いのではありません。お腹の赤ちゃんに影響のないように考慮しながら腰をいたわる必要があります。

    できれば薬に頼ることなく出産までいきたいですね。

    ここからは、日常生活で避けられる腰痛の原因と、その対策をまとめておきます。

    重い物を持たない&持つときは膝をついてから

    重いものを持つことを、極力ひかえましょう。

    とはいえ、上の子がまだ小さかったり、スーパーでお米を買って帰ったり……妊婦といえども、重いものを持つ必要があるときもあります。

    どうしても重いものを持ち上げないといけないときは、腰だけに重心をかけるのではなく、体全体で持ち上げるイメージで荷持を持ちます。

    たとえば、上の子供を抱えるときは、片膝をついてゆっくりと持ち上げるようにします。お米等を持ち上げるときも、かがんだ状態のまま持ち上げず、一度腰を落としてから膝をついて立ち上がるようにします。

    重い物を持ち上げる作業で、膝をつける環境なら、このように膝をついて荷持を持ち上げましょう。腰への負担は大幅に減ります。

    妊婦さんはお腹を守る意識は働くけれど、腰を守る意識はすぐに忘れてしまいがち。腰への負担、減らしていきましょうね。

    横になるときはクッションや抱き枕を使う

    横になる際は、抱き枕を使うと楽です。

    抱き枕がなければ、クッションや二つ折りにした座布団をお尻の下に敷いて子宮を高い位置に置くだけでも、子宮が上にあがって腰まわりが楽になります。

    ただ、こうすると少し腰を反る形になるので、赤ちゃんへの影響が不安な場合は、先ほど説明した骨盤ベルトの「トコちゃんベルト」を利用すると安心です。

    腰に優しい家事の仕方

    家事をするときにも腰に気を付けていきたいです。

    ポイントは、なるべく、腰を曲げる回数や時間を少なくできるような工夫をしていくこと。

    • かがんだり、しゃがんだりすると立ち上がる際に腰に負担がかかってしまうので、掃除機を使う時はかがまずに歩く姿勢に近い形で掃除をする
    • 立っている時間の多いキッチンでも両足を少し開き、左右のどちらかの足を少し前方に出して立つ
    • 立たなくてもよい作業のときは、なるべくイスに座る

    ちょっとした違いですが、腰への負担を減らすことで腰の痛みも少し楽になりますよ。

    腰に優しい靴を選ぶ

    妊娠中は転ばないように、低めの靴を履きますよね?

    転ばないようにスニーカーを履く人も多いですが、2〜3cmほどかかとに高さのある靴を履くと背中への負担を少なくなります。

    その際は、中敷きでかかと部分に高さをつけるのも良いです。

    妊娠中の腰痛ストレッチ(エクササイズ)

    妊娠中の腰痛症状に効くストレッチで、有名な猫のポーズ
    猫のポーズはヨガでも取り入れられている、簡単にできるエクササイズです。

    猫のように背中を反ったり丸めたりして、腰の筋肉を和らげます。

    やり方はカンタン2ステップ

    ①四つん這いになって、ゆっくり息を吐きながら背中を丸めていきます。
    ②息を吸いながら背中を反らしていきます。

    これを繰り返すだけ!

    私はこれを寝る前に3呼吸分くらいやってました。ゆっくりと呼吸しながらストレッチしていると、リラックスできるので、

    マタニティスイミング、マタニティ・ヨガに通う

    マタニティスイミングやマタニティ・ヨガも腰痛改善に効果があります。

    近年はマタニティフィットネスの必要性が全国的に広がっているので、都心部に限らず見つけられるはずです。

    こういった教室は、自分でプールやジムを探して通うのではなく、産婦人科で直接開いている教室や紹介のあるところに通った方が安心。

    病院で定期的に行われるマタニティ教室で開催の案内があったり、産婦人科の窓口に市内でマタニティフィットネスのできる箇所の案内が置いてあります。

    マタニティスイミングやマタニティ・ヨガの教室に火曜には、腰痛に効果があるだけでなく、ママ友ができたり、自分のリラックス効果にもつながるというメリットもありますよ。

    整体院、鍼灸院へいく

    妊婦の腰痛をやわらげる施術をしている整体院や鍼灸院もあります。

    施術の際は、妊娠中であることを伝えましょう。

    整体院の場合、固めで小さいベッドに横になれることが前提になります。15~30分くらいのマッサージが良いでしょう。

    妊婦さんでも利用できる整体院は、Google で「(地域名) 整体 マタニティ」もしくは「(地域名) 整体 妊婦」と検索すると探せます。

    蒸しタオルで腰を温める

    腰痛の対策として、蒸しタオルで腰を温めるのも効果的です。じんわりと温めていると、痛みがやわらぎ、ホッとしますよ。

    薬を服用するわけでもないので安心ですし、おうちですぐに実行できます。

    同じ腰を温める手段として湿布もありますが……これは、妊婦にはちょっと注意が必要。インドメタシン配合の湿布は、妊婦は使っちゃダメなんです。安易に湿布は使わないようにしてください。

    妊娠中の湿布については、詳しくは「腰痛に効く薬とは?特徴と効果・副作用・注意点のまとめ」ページを参考にしてください。

    お風呂で温まる

    そして、最後はコレ。腰痛にはお風呂でじっくり温まるのが基本中の基本。リラックスできますしね。

    ストレスや不安による体の緊張から腰痛も起きるので、お風呂の精神的リラックス効果はあなどれません。

    冬の寒さだけでなく、夏の冷え対策も大事。普段から冷えない生活を心がけていきましょうね。

    歩けないほど痛いのなら、坐骨神経痛の可能性も

    歩けないほど痛いのなら、坐骨神経痛の可能性も

    腰痛がひどくて、歩けないほど痛いし、立っていても座っていても痛い……それは、坐骨神経痛かもしれません。お尻や足までがしびれてくるのが坐骨神経痛の症状です。

    妊娠中の坐骨神経痛について詳しくは「坐骨神経痛になった妊婦さんへ」記事も参考にしてください。

    まとめ

    妊娠するとお腹の赤ちゃんへの影響から、必要以上に慎重になってしまう傾向があります。
    妊婦という時点で精神的に不安定なのに、余計な心配はしたくないです。

    妊婦の腰痛は一気に和らぐものではありませんが、

    • ベルト等のアイテムを使用する
    • 重いものを持つときは膝をついて持ち上げる
    • 立ち仕事を減らす
    • マタニティ・ヨガや整体などを利用する
    • 体を温める意識をする

    など、日常でできる対策はあります。

    マタニティライフを安心して、お腹のあかちゃんに話しかけながらゆったりした時間を過ごすのも今しかできない経験です。

    無理のない範囲で痛みをやわらげる対策をし、我慢の少ない妊婦生活を送りましょう。

    腰痛に効く薬とは?特徴と効果・副作用・注意点のまとめ

    腰痛に効く薬とは?特徴と効果・副作用・注意点のまとめ

    腰痛は辛いもの…薬を飲んで楽になるなら。そう思いますよね。

    腰痛に効く薬は、主に今おきている痛みに働きかけ、日常生活を過ごしやすくしてくれる薬です。痛みを我慢しすぎると痛みを我慢しすぎると余計状態が悪化するおそれがあるので、辛いときには薬の助けを借りるのも有効な手段と言われています。

    腰痛に効く薬にはどのようなものがあるのでしょうか?それぞれの特徴と、効果・副作用、使用上の注意点をまとめました。

    腰痛に効く薬とは?

    • 炎症を抑えて痛みをやわらげる薬(内服/坐薬/ぬり薬/はり薬)
    • 中枢神経に働いて痛みをやわらげる薬
    • 痛みを感じる神経の働きを抑える薬
    • 筋肉をリラックスさせる薬
    • 血流をよくする薬
    • 傷ついた神経の興奮をしずめる薬
    • 痛みに敏感になった脳をやわらげる薬
    • ビタミン剤
    • 漢方薬

    炎症を抑えて痛みをやわらげる薬

    NSAIDS(エヌセイズ)

    非ステロイド性抗炎症薬と呼ばれる薬です。NSAID(エヌセイド)と表記されていることもあります。日本では、腰痛治療にもっともよく使われています。

    「非ステロイド性」とは、ステロイド剤という人工ホルモンを使っていない薬という意味です。ステロイド剤は炎症や痛みに優れた効果がありますが副作用も強いため、緊急性のない腰痛の場合はステロイド剤を使っていないNSAIDS(エヌセイズ)での治療がすすめられています。
    飲み薬の他、坐薬、ぬり薬、貼り薬があり、状態に応じて使い分けがされています。

    ○腰痛に効く仕組み

    • 痛みの元である炎症反応をおこす酵素の働きを抑える

    腰回りの神経や組織が何らかの刺激を受けると、傷ついた部分を治すために血液を集める酵素が働き、発熱や腫れなどの炎症反応がおこります。そして、痛みを強める作用のあるプロスタグランジンという物質がつくりだされます。
    NSAIDSは炎症の元になる酵素と結びついてその働きを抑え、炎症反応や痛みをやわらげます。

    ○向いている腰痛のタイプ

    • 急性腰痛(ギックリ腰)
    • 飛び出た組織が神経を刺激する椎間板ヘルニアによる腰痛
    • 神経が圧迫される脊柱管狭窄症による腰痛
    • 無理な姿勢による腰痛
    • 負担のかかりすぎで筋肉や周辺組織に炎症がおきた腰痛 
    • 炎症が慢性化したしつこい腰痛
    • 上記の腰痛にともなう坐骨神経痛 など

    NSAIDSは炎症反応を抑えることによって腰痛の苦痛をやわらげるので、神経や周辺組織が何らかの刺激を受けて炎症をおこしているタイプの腰痛に効果を発揮します。

    ○主な副作用

    • 胃腸障害(胃痛、吐き気、下痢など)
    • 口の乾きや不快感
    • 喘息(ぜんそく)発作
    • じんましん
    • 眠気やだるさ
    • 腎機能障害
    • 肝機能障害
    • ショック症状(呼吸困難・気が遠くなるなど)

    NSAIDSでもっとも多い副作用は胃腸障害です。最近は胃腸に負担をかけづらいタイプのものが主流ですが、それでも胃腸の不調を感じることがあります。そのため、病院では胃腸薬も同時に処方されるケースが多くなっています。

    また、NSAIDSを含む解熱鎮痛剤には敏感な体質の人がいて、喘息(ぜんそく)やじんましんがおこったり、呼吸困難や気が遠くなったりするなどのショック症状がでることがあります。そのときはすぐに飲むのを止め、必ず医師に報告をしましょう。

    まれではありますが、腎臓、肝臓、心臓、すい臓などの内臓に影響がでる副作用がおこる可能性もあります。そのため、病院では定期的に副作用のチェックをしています。むくみや動悸など気になる症状がでたときには医師に相談しましょう。

    ○飲む前にとくに注意が必要な人

    • 胃腸の弱い人
    • 腎臓、肝臓、すい臓、心臓などに持病のある人
    • 喘息(ぜんそく)、アレルギー体質の人
    • 糖尿病の人
    • 他の薬を飲んでいる人
    • 妊娠の可能性のある人
    • 授乳中の人
    • 体力の落ちている人、高齢者
    • 15歳以下の子ども
    • その他、持病や体調に不安のある人

    NSAIDSは市販薬としても販売されています。痛みがひどくて動けないときやどうしても用事があってすぐに痛みを楽にしたいときなどは、市販薬が役に立ちます。しかし、市販薬とはいっても副作用の可能性はあり、持病のある人や妊娠・授乳中の人、15歳以下の子どもには飲用が禁止されているものもあります。

    飲む前には必ず注意書きを確認し、体調に不安のある場合は医師や薬剤師と相談をしましょう。それ以外の人も、飲み続ける場合は病院で処方をしてもらう方が安心で、効果的な使い方ができます。

    ○使用上の注意点

    • 長期間にわたって飲み続けるのを避ける
    • 炎症や痛みを放置すると、神経や脳が痛みに敏感になって悪循環がおこるので、NSAIDSなどの薬で炎症や痛みをやわらげることは腰痛改善に有効です。しかし、本来炎症反応は傷ついた部位を修復するためにおこっているもの。いつまでも薬で抑え続けていると根本的な解決ができなくなってしまいます。

    • 市販薬を継続的に使用しない
    • 医師の処方で決められた量を飲む限り、一定の期間使用を続けることは問題ありませんが、市販薬を自己判断で使用する場合、月に10日以上服用しないことがすすめられています

      とくに腰痛は慢性の痛みが多く薬に依存しやすい傾向があるため、継続して飲みたいときは病院で相談の上処方してもらいましょう。

    • 薬だけに頼らない
    • 内臓や神経の病気、骨折などの外傷からおこっている以外の腰痛は、普段の姿勢、腰への負担、筋力や周辺組織の機能低下、太り過ぎなど、生活習慣や年齢による変化がもとになっています。それらの原因を薬で取り除くことはできず、自分自身で地道な生活改善や運動を行う必要があります
      NSAIDSなどの薬はその手助けとして、ひどくなっている炎症や痛みをしずめ、日常生活を過ごしやすくしてくれる存在です。薬を使って楽になってきたら腰痛の原因となっている生活習慣を見直し、薬を減らせる方向を心がけることが大切です。

      ○主な種類

      NSAIDSにはたくさんの種類があり、それぞれ特徴が違います。NSAIDSであっても、腰痛には適応しないとされるものもあります。

      どの薬が合うかは個人差で、医師と相談の上一番いいと判断される薬を選び、その後の効果や副作用の状態を見ながら続けるかどうかを決めていくことになります。
      基本的にはおだやかな作用のものほど副作用も少ないので、最初はおだやかな作用のものから始め、効果が無い場合は強い薬を試すような形になります

      最近は、プロドラッグというタイプの薬があります。プロドラッグは、胃腸を通過し血液内に入ってから作用する仕組みになっていて、胃腸障害をおこしにくいと言われています。

      ○腰痛に適応するとされる主なNSAIS(医療用)

      薬剤名 主な商品名 特徴
      アスピリン アスピリン
      • 歴史が古い
      • 適応が広い
      メフェナム酸 ポンタール
      • 細粒やカプセル、シロップなどもある
      フルフェナム酸アルミニウム オパイリン
      ジクロフェナクナトリウム ボルタレン
      • 作用が強いが副作用も強い
      • 坐薬もある
      アンフェナクナトリウム水和物 フェナゾックス
      • カプセル
      インドメタシン インダシン
      • 作用が強いが胃腸障害がでやすい
      • 坐薬もある
      アセメタシン ランツジール
      • インドメタシンのプロドラッグ
      インドメタシンファルネシル インフリー
      • インドメタシンのプロドラッグ
      プログルメタシンマレイン酸塩 ミリダシン
      • インドメタシンのプロドラッグ
      スリンダク クリノリル
      • 腎障害がでにくい
      モフェゾラク ジソペイン
      エトドラグ ハイペン
      ナブメトン レリフェン
      • 持続性のプロドラッグ
      プラノプロフェン ニフラン
      • シロップもある
      オキサプロジン アルボ
      • 薬が体内に長くとどまる
      チアプロフェン酸 スルガム
      ロキソプロフェンナトリウム水和物 ロキソニン
      • プロドラッグ
      • 鎮痛作用に優れ痛み止めとして幅広く使われる
      • 市販でも手に入る
      ピロキシカム フェルデン
      • 薬が体内に長くとどまる
      アンピロキシカム フルカム
      • ピロキシカムのプロドラッグ
      ロルノキシカム ロルカム
      • 即効性が高い
      メロキシカム モービック
      • 胃粘膜障害が比較的でにくい
      セレコキシブ セレコックス
      • 胃腸障害がでにくい
      チアラミド塩酸塩 ソランタール
      • 作用はおだやか
      • アレルギー反応が比較的でにくい

      ○市販薬の主なNSAIDS

      薬剤名 主な商品名 特徴
      ロキソプロフェンナトリウム水和物 ロキソニンS
      • 医療用のものが市販化された薬
      • 鎮痛効果は高い
      • 薬剤師がいないときは購入ができない
      アスピリン バファリン
      • 鎮痛効果は高い
      • 比較的胃に優しいとされているものの負担はかかりやすい
      イブプロフェン イブA
      セデスキュア
      • 副作用がでにくい
      • 作用がおだやかで効果を感じにくい人もいる

      中枢神経に働いて痛みをやわらげる薬

      アセトアミノフェン(AAP)

      アセトアミノフェンもNSAIDSと同じく鎮痛や解熱の作用がありますが、構造がまったく違い、炎症を抑える強い働きはありません。副作用が比較的少ない分だけ効果が穏やかで、NSAIDSに比べると効果を感じづらい人もいるようです。

      日本では基本的に、腰痛の治療にはNSAIDSが最初に選択されることが多いですが、腰痛の状態や体質、副作用の出方によってはアセトアミノフェンが処方されることもあります。アメリカでは、アセトアミノフェンが腰痛の第一選択になっています。

      ○腰痛に効く仕組み

      中枢神経の痛みに関わる部分に作用し、刺激による痛みを感じにくくします。

      ○向いている腰痛のタイプ

      • 慢性化している腰痛
      • 比較的痛みのおだやかな腰痛

      アセトアミノフェンは炎症を抑える強い働きはないため、急性期の激しい痛みや炎症の強いタイプの腰痛には効きが弱いことがあります。
      炎症がおさまった後にも続く慢性化した痛みや、比較的痛みのおだやかな腰痛には、アセトアミノフェンが第一に試される場合も多くなっています。

      ○主な副作用

      • 肝機能障害
      • ショック症状(呼吸困難・気が遠くなるなど)
      • 皮膚や粘膜の赤い発疹、水ぶくれ
      • 喘息(ぜんそく)発作
      • 肺炎
      • 腎機能障害
      • 胃腸障害

      アセトアミノフェンは比較的副作用のでにくい薬とされていますが、数は少ないながら重大な副作用も報告されています。

      とくに、アセトアミノフェンが配合された薬を重複して飲むと肝機能障害の危険性が高まると言われ併用が禁止されています。アセトアミノフェンは市販の風邪薬などにも多く含まれているので、注意が必要です。

      ○使用上の注意点

      NSAIDSと同じです。上記を参照してください。

      ○飲む前にとくに注意が必要な人

      • 腎臓、肝臓、すい臓、心臓などに持病のある人
      • 喘息(ぜんそく)、アレルギー体質の人
      • 糖尿病の人
      • 他の薬を飲んでいる人
      • 妊娠の可能性のある人
      • 授乳中の人
      • 体力の落ちている人、高齢者
      • 15歳以下の子ども
      • その他、持病や体調に不安のある人

      NSAIDS同様に、アセトアミノフェンも市販薬で販売されています。比較的効果がおだやかで安全性が高いと言っても副作用もあります。薬の注意書きは必ず確認し、不安のある人は飲む前に医師や薬剤師に相談しましょう。

      ○主な商品名(医療用)

      • アセトアミノフェン
      • カロナール
      • ナパ
      • ピレチノールなど

      ○主な商品名(市販薬)

      市販薬は、アセトアミノフェン単体のものは少なく、NSAIDSのイブプロフェンやエテンザミドと同時配合されたものが主流になっています。

      • ラックル(アセトアミノフェン単体・適応の一番初めに腰痛があげられている)
      • バファリンプレミアム(イブプロフェンと同時配合)
      • ノーシンホワイト(エテンザミドと同時配合)
      • 新セデス錠(エテンザミドと同時配合)
      • ナロン錠(エテンザミドと同時配合) など

      痛みを感じる神経の働きを抑える薬

      オピオイド

      オピオイドは、痛みを感じる神経や脳内伝達物質に働きかけ、激しい痛みをやわらげる薬です。

      末期がんの痛みに使われる医療用麻薬もオピオイドの1つです。現在日本では、他の薬が効かず苦痛の大きい慢性の腰痛に対し、オピオイドの使用が認められています。

      非麻薬性と麻薬性があり、麻薬性の方は内服や注射ではなくパッチとテープです。麻薬性の方が痛みを抑える効果は強いですが、その分副作用も強くなります。
      オピオイド使用の際は、医師とじゅうぶんに相談する必要があります。そのため、専門医がいる大病院での取り扱いが多くなっています。

      ○腰痛に効く仕組み

      脳内伝達物質に働きかけ、刺激によって興奮する神経を抑え、痛みをマヒさせる神経系の作用を高めて激しい痛みをやわらげます。

      ○向いている腰痛のタイプ

      • 他の薬が効かず耐えがたい痛みのある慢性腰痛

      ○主な副作用

      • 便秘
      • 不眠
      • けいれん
      • ふるえ
      • ショック症状(呼吸困難・気が遠くなるなど)など

      ○使用前にとくに注意しなければいけない人

      • 腎臓や肝臓や心臓に持病のある人
      • 喘息(ぜんそく)、アレルギー体質の人
      • 薬物やアルコールに依存傾向がある人
      • てんかん発作をおこしたことのある人
      • 妊娠の可能性がある人
      • 授乳中の人
      • 15歳以下の子ども
      • 高齢者
      • その他、持病や体調に不安のある人

      オピオイドは授乳中の人には使えないため、どうしてものときは授乳を中止する必要があります。また、過去に鎮痛薬や精神系の薬でショック症状をおこした人や、アルコールに依存傾向のある人も注意が必要とされています。処方を受けるときは、自分の病歴などを隠さず医師に伝えましょう。

      ○使用上の注意

      • じゅうぶんな説明を受ける
      • オピオイドは効果が高い分だけ副作用の可能性も多くなります。使用前にはメリット・デメリットについての説明をじゅうぶんに受け、納得の上で使用するようにしましょう。

      • 自己判断で止めない
      • 自己判断で使用を急に止めてしまうと、その反動でショック症状がおこることがあります。止めたいときは医師に相談しましょう。

      • 決められた容量を守る
      • オピオイドには依存性があります。決められた容量を守っていれば心配はありませんが、勝手に量を増やすと依存症になる恐れがあります。量を増やしたいときは必ず医師に相談し、指示に従うようにしましょう。

      筋肉をリラックスさせる薬

      中枢性筋弛緩薬(ちゅうすうしんけいせいきんしかんやく)

      腰痛の原因が、腰周辺の筋肉の緊張やこわばりにあるときに使われます。筋肉に指令をおくる中枢神経に作用し、筋肉の緊張をゆるめリラックスした状態にします。
      間違った使用で死亡事故がでた全身麻酔用の筋弛緩薬とは構造が違い、別物の薬です。中枢性筋弛緩薬は肩こりの治療などにも広く使われ、市販薬にも配合されています。

      ○腰痛に効く仕組み

      腰周辺の神経や組織が何らかの不快な刺激を受けると、中枢神経が指令をおくり筋肉が緊張します。その中枢神経の働きを一時的にマヒさせることで筋肉をリラックスさせ痛みをやわらげます。精神の安定効果があるものもあります。

      ○向いている腰痛のタイプ

      • 腰や背中の緊張やこわばりのひどい腰痛
      • ヘルニアや分離症など変形性疾患が原因の腰痛

      ○主な副作用

      • 眠気・だるさ
      • 肝機能障害
      • 胸がドキドキする
      • ショック症状(呼吸困難や気が遠くなるなど)
      • 皮膚の赤い発疹やじんましん など

      ○使用前にとくに注意が必要な人

      • 肝臓・腎臓・心臓に持病のある人
      • 緑内障の人
      • 前立腺肥大の人
      • 高い集中力が必要な職業の人
      • 妊娠の可能性のある人
      • 授乳中の人
      • 15歳以下の子ども
      • 高齢者
      • その他、持病や体調に不安のある人

      中枢性筋弛緩薬は飲み合わせや重大な副作用の危険性が低く、使いやすい薬とされていますが、注意が必要なのはどの薬も同じです。使用中に異変を感じたら医師に報告をしましょう。

      ○腰痛に適応がある主な薬剤名と商品名

      薬剤名 商品名 特徴
      クロルフェネシンカルバミン酸エステル リンラキサー
      • 代表的な筋弛緩薬
      チザニジン塩酸塩 テルネリン
      トルペリゾン塩酸塩 ムスカルム

      ○中枢性筋弛緩薬が配合された主な市販薬

      • コリホグス(抗炎症剤NSAIDSエテンサミドと同時配合)

      血流をよくする薬

      プロスタグランジン製剤

      神経の通り道である脊柱管が圧迫され、腰から下肢への痛みやしびれがおこる脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)が原因の腰痛や坐骨神経痛に主に使われる薬です。

      ○腰痛に効く仕組み

      プロスタグランジンE1という血管をひろげる作用のある物質が働き、血液のとどかなくなった部分への血流を増やし不快なしびれや痛み、歩行困難を改善します。

      ○主な副作用

      • 顔のほてり
      • 肝機能障害 など

      ○使用前にとくに注意が必要な人

    • 妊娠の可能性のある人(服用禁止)
    • 肝臓・腎臓・心臓に持病のある人
    • 15歳以下の子ども
    • 高齢者
    • その他、持病や体調に不安のある人

    プロスタグランジン製剤には子宮を収縮させる作用があるため、妊娠の可能性がある人は飲むことができません。

    ○主な商品名(医療用)

    リマプロストアルファデスク、オプチランなど

    傷ついた神経の興奮をしずめる薬

    神経障害性疼痛治療薬プレガバリン(リリカ)

    神経障害性疼痛とは、組織そのものに傷があるわけではなく、痛みを感じる神経の方が傷ついておこる痛みです。
    組織の傷は治って痛みはでないはずなのに、神経が興奮していつまでも痛みの信号を出しつづけてしまいます。
    腰痛の中にも、帯状疱疹(たいじょうほうしん)後の神経痛など神経疼痛性障害による痛みがあります。リリカは、そのようなタイプの痛みに対して使われる薬です。

    ○腰痛に効く仕組み

    神経を興奮させる伝達物質を抑え、過剰な神経の興奮をしずめて痛みをやわらげます。

    ○向いている腰痛のタイプ

    • 帯状疱疹に残った腰痛
    • 糖尿病性の神経痛による腰痛 など

    ○主な副作用

    • 体重増加
    • 目のかすみ
    • めまい
    • 眠気 など

    リリカを飲むと体重が増える場合があります。また、目のかすみや視力低下がみられたときは医師に報告をしましょう。めまいや眠気がおこるときもあるので、車の運転や危険な作業には注意しましょう。

    ○使用前にとくに注意が必要な人

    • 肝臓・腎臓・心臓に持病のある人
    • 妊娠の可能性のある人
    • 授乳中の人
    • 15歳以下の子ども
    • 高齢者
    • その他、持病や体調に不安のある人

    リリカは授乳中の人は使用できません。使用する場合は授乳を中止する必要があります。

    痛みに敏感になった脳をやわらげる薬

    抗うつ薬(SSRIなど)

    慢性化した腰痛や、患部の状態のわりに本人の感じる苦痛が強すぎる腰痛に対しては、抗うつ薬が効果を発揮することがあります。脳内にあるセロトニンという物質が減ると痛みを強く敏感に感じるようになることが知られており、抗うつ薬はそれを調整する薬です。

    うつ病ではなくても、ケガや病気・体調不良や精神的ストレスが引き金になり、一時的にセロトニンが不足することは、誰にでもあります。

    そのため、最近は整形外科分野でも抗うつ薬を使用することが増えています。主に使われるのはSSRIというタイプで、セロトニン以外の物質に作用しにくく副作用が比較的少ない薬です。状態によっては別の系統の抗うつ薬が使われることもありますが、いずれにしてもうつ病の治療よりはずっと少ない量が使用されます。

    ○腰痛に効く仕組み

    痛みの感度に関わるセロトニンの不足を補い、痛みの悪循環を断ち切ります。

    ○向いている腰痛のタイプ

    • 慢性化した腰痛
    • 他の薬で痛みのとれない腰痛
    • 患部の状態に比べ本人の感じる苦痛が強すぎる腰痛
    • 精神的ストレスが関わっていると思われる腰痛
    • 重い病気やケガの後に残った腰痛

    ○主な副作用

    • 胃腸障害
    • 眠気・だるさ
    • 幻覚
    • けいれん
    • ふるえ
    • 発熱
    • 肝機能障害

    抗うつ薬には様々な種類があり、副作用もそれぞれで個人差が大きい薬です。薬の説明書きをよく読んで、何か気になる症状があれば医師に報告しましょう。

    ○使用前にとくに注意が必要な人

    • 過去に精神科系の薬でショック症状をおこした人
    • 肝臓・腎臓・心臓に持病のある人
    • てんかん発作をおこしたことがある人
    • 精神疾患の治療歴のある人
    • 薬物やアルコールに依存傾向のある人
    • 高い集中力が必要な職業の人
    • 妊娠の可能性のある人
    • 授乳中の人
    • 15歳以下の子ども
    • 高齢者
    • その他、持病や体調に不安のある人

    抗うつ薬の種類によっては、妊娠・授乳中は服用できないものがあります。個人差がありますが眠気や集中力の低下がでやすいので、車の運転や危険な作業に関わる職業の人は注意が必要です。

    ○使用上の注意

    • 決められた容量を守る

    症状の状態によって量を調節できる鎮痛薬などとは違い、一定量を決められた期間飲むことによってゆっくりと効果を発揮する薬です。効かないからと勝手に量を増やしたり減らしたりしないようにしましょう。

    ビタミン剤

    筋肉や神経の働きに関わるビタミンB群や、血行をよくするビタミンEなどが補助的に使われる場合があります。市販薬には数多くのビタミン配合製剤があります。

    ビタミンB12…神経の正常な働きを保つ
    ビタミンB1…糖質をエネルギーに変換するために必要。不足すると筋肉痛や関節痛の原因になる
    ビタミンE…血行をよくする など

    ○使用上の注意

    ビタミンといっても、サプリや製剤で過剰にとると体に負担がかかることがあります。
    成分が重複しないように注意しましょう。

    漢方薬

    漢方薬は効果に個人差があります。また、即効性がないためしばらく飲み続けないと効果がわかりません。現在、腰痛に効果を感じるケースの多い何種類かの漢方薬が病院でも処方されることがあります。
    漢方薬には副作用がないから安心と思っている人もいるかもしれませんが、薬なので副作用は必ずあります。

    肝機能障害がおこったり、体質に合わないときにはかえって体調が悪くなったりすることもあるため、薬の注意書きをよく読み、自分自身の体の変化を慎重に見守る必要があります。

    妊娠の可能性のある人は服用を控えた方がいいものもあります。もしも飲みたいときは、医師や薬剤師に相談しましょう。

    • 五積散(ごしゃくさん)
    • …慢性で症状の激しくない人の腰痛向け。妊娠している人は控えた方が安心

    • 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
    • …幅広い腰痛向け。妊娠している人は控えた方が安心

    • 通導散(つうどうさん)
    • …体力があり便秘がちな人の腰痛向け。妊娠している人は医師と相談

    • 八味丸、八味地黄丸(はちみがん、はちみじおうがん)
    • …疲れやすく冷え性で尿が多かったりでにくかったりする人の腰痛向け。妊娠している人は控えた方が安心

    まとめ

    腰痛に効くとされている薬の特徴や効果・副作用、注意点をご紹介しました。
    骨折やケガ、神経の病気や内臓の病気が原因となっている以外の腰痛は、根本の改善のためには日常生活の見直しが必要です。また、年齢による変化からくる腰痛は、ある程度付き合いながら生活をおくる工夫も大切です。

    その助けとして、薬は強い味方になってくれます。しかし、薬だけに頼ろうとして痛みを無くすことばかりにとらわれていると、よけい精神的な苦痛が増してしまうことがあります。

    薬を上手く使いながら、日常の生活に腰痛をひどくしてしまうような習慣がないかを見直してみましょう

    ※参考文献
    「今日の治療薬2015/南江堂」
    「医者からもらった薬がわかる本第29版/法研」

    妊婦の湿疹、薬を使って大丈夫? 妊娠性痒疹やアトピーの方へ

    妊婦の湿疹、薬を使って大丈夫? 妊娠性痒疹やアトピーの方へ

    「あせもかな?」と思ってたのに、いつまでも治らない妊娠中の湿疹……

    妊娠中の湿疹や痒みは約5%の妊婦さんが悩むので、決して珍しい症状ではありません。

    その中でも、妊婦の湿疹症状として一般的に知られている妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)は、「産むまで治らない」と言われていたりします。

    薬はかゆみを抑えるだけと知ると、おなかの赤ちゃんへの影響が心配ですよね。

    実際に私も、妊娠中の痒みには悩まされましたが、薬に頼らずに、お風呂を工夫することで改善することができました!

    ここでは、妊娠中の湿疹と薬に頼りすぎない対処方法について徹底解説します。

    妊娠中の湿疹にはこんなに種類がある!

    妊娠中の湿疹にはこんなに種類がある!

    ①妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)

    肌に紅斑(こうはん)と呼ばれる、まだらの赤いふくらみができ、その中にブツブツとした盛り上がった湿疹ができます。

    まれに水ぶくれを伴うこともあります。

    お腹、腕、足などにでき、お腹だけ、手足だけの人もいます。

    強いかゆみがあり、寝ている間に無意識にかきむしってしまうことがあります。

    <発症時期>

    妊娠早期に出やすく、2回目以降の妊娠に出やすいのが特徴です。
    出産すると自然に治まると言いますが、出産後もしばらく症状が出続ける人もいます。

    <原因>

    ホルモンバランスの影響など諸説あるようですが、はっきりした原因は、今のところつかめていません。

    <治療方法>

    妊娠性痒疹は皮膚の症状なので、皮膚科で治療します。
    皮膚科では、クリームや飲み薬のステロイド剤、保湿剤、抗ヒスタミン剤などが出されます。

    ②妊娠性疱疹(にんしんせいほうしん)

    紅斑ができ、大きめの破れやすい水ぶくれができます。破れると皮膚がめくれて、ただれたようになります。

    症状は全身に出ることが多く、掻くことで水ぶくれが破れやすくなります。

    強いかゆみがあり、寝ている間に無意識にかきむしってしまうことがあります。

    <発症時期>

    妊娠中期から発症することが多く、出産後に治まる人が多いですが、まれに出産後に発症する人もいます。症状が軽い人は、出産後に自然に症状が治まることもあります。

    <原因>

    妊娠性疱疹の原因は、体内にある「免疫グロブリン」という物質によって引き起こされます。

    免疫グロブリンは、本来外からのウィルスなどと戦う働きがありますが、これが何らかの原因によって皮膚の細胞を敵と勘違いし、攻撃を始めてしまいます。免疫の誤作動が原因なので、花粉症やアレルギーと似ていますね。

    <治療方法>

    治療はステロイド剤のクリームや飲み薬です。

    ③PUPPP(妊娠性掻痒性蕁麻疹様丘疹/にんしんせいそうようせいじんましんにょうきゅうしん)

    妊婦さんの約1%に起こる、妊娠後期に出る湿疹で、症状は紅斑や、丘のように盛り上がったところにブツブツができる丘疹(きゅうしん)でかゆみが強く、手足やお腹に出ます。

    ひどい人はお腹から頭皮を除く全身に広がり、首や顔に出る人もいます。

    <発症時期>

    妊娠線が出来たところから発症しやすいとも言われています。初めて妊娠する人に多くみられます。

    <原因>

    妊娠性痒疹と同じく、原因は不明です。

    <治療法>

    治療はステロイド剤のクリームや飲み薬です。

    ④アトピーの悪化

    元々アトピーを持っている人は、妊娠することで症状が悪化することがあります。

    <発症時期>

    個人差があるため、特に決まった発症時期はありません。また、個人差もあるため、妊娠するとアトピーが必ず悪化するとは言えません。

    <原因>

    • 妊娠することで食べ物の好みが変わった、食べる量が増えたなどの食生活の変化によるもの
    • 妊娠中のストレスで肌が敏感になったことによるもの …… 等
    • 気を付けないといけないのは、アトピーが悪化していると思っていても、もしかしたら妊娠中の他の原因の湿疹が発症していること。

      湿疹の原因を見分けるのは、自分では難しいため、もし症状がひどくなったと思ったら、まずは産科で相談しましょう。

      <治療法>

      治療はステロイド剤のクリームや飲み薬です。

      妊婦の場合、湿疹の相談先は何科?

      妊娠している時の湿疹は、妊婦特有の湿疹なので、まずはかかりつけの産科の先生に相談します。

      産科で治療できるものは産科で治療しますが、専門医にかかった方がいいとなれば、産科から皮膚科を受診するように言われます。

      産科の先生は、湿疹の状態を診て判断してくれますので、自己判断でいきなり皮膚科に行くのは控えましょう。

      病院で処方された薬、使って大丈夫?

      病院で処方された薬、使って大丈夫?

      実は、妊婦の湿疹の治療薬として、ステロイドを処方されることもあります。

      ステロイドと聞くと、なんだか、怖いイメージがありますよね? おなかの赤ちゃんに影響はないのでしょうか? 流産につながったりしないのでしょうか?……

      そこで、妊婦の湿疹の治療薬として、病院で処方される薬について、詳しく調べてみました!

      ①妊婦の湿疹で使われる治療薬一覧

      • リンデロンVGクリーム(外用薬)
      • 成分(1g中)
        ベタメタゾン吉草酸エステル 1.2mg(強いステロイド)
        ゲンタマイシン硫酸塩 1mg(力価)(抗生物質)

        効用:アトピー性皮膚炎にも処方される薬で、ステロイドと抗生物質が入っています。
        炎症を抑えてかゆみをしずめ、抗菌効果があります。

      • マイザー軟膏(外用薬)
      • 成分(1g中)
        ジフルプレドナート0.5mg(非常に強いステロイド)

        効用:炎症を抑えて、かゆみをしずめてくれます。
        ※ ただし、ステロイドの使用は注意が必要です。詳しくは、次のセクション『ステロイドの効果と副作用』を見てください

      • プレドニゾロン(内服薬)
      • 成分:プレドニゾロン(弱いステロイド)

        効用:炎症を抑えて、かゆみをしずめてくれます。
        ※ ただし、ステロイドの使用は注意が必要です。詳しくは、次のセクション『ステロイドの効果と副作用』を見てください

      • ヒルドイドクリーム又はローション(外用薬)
      • 成分(1g中):ヘパリン類似物質 3.0mg

        効用:肌をしっとりさせ、かゆみをしずめる効果があります。血行を促進し、身体に溜まった毒素を外に出してくれます。

        副作用が少なく、赤ちゃんにも使えます。

      • アレグラ(内服薬)
      • 成分(1錠中):フェキソフェナジン塩酸塩 30mg~60mg

        効用:体の中で作られる、アレルギーの原因「ヒスタミン」を作りにくくし、アレルギー症状を和らげます。花粉症やじんましんの時に処方されます。

      ②ステロイドの効果と副作用

      <ステロイドの効果>

      ステロイドは、炎症をおさえて、かゆみを鎮めてくれる働きがあります。

      妊娠性疱疹の項目で少し説明しましたが、妊娠中の湿疹・かゆみは一種のアレルギーのようなもの。そして、ステロイドは、こういったアレルギー症状(免疫反応)を押さえ込むことができるお薬なんですね。だから、アトピーでも使われたりするんです。

      <ステロイドが「怖い」と言われる理由>

      よく「ステロイドが怖い」と言われるのは、そのアレルギー反応(免疫)を抑える働きにあります。免疫を下げてしまうので、長期に渡り使用すると、皮膚がウィルスや感染症に弱くなります。

      また、ステロイドの別の働きに、細胞の増殖を抑える働き、血管を収縮させる働きがあります。そのため、長期に渡って使用すると皮膚が薄くなるなどの副作用が出てきます。

      ただ、これらは、ステロイドの強さと量をコントロールすることで副作用が出ないようにしていくことができます。医者さんの指示に従って容量を守っていれば大丈夫です。

      ……とはいえ、いちばん心配なのは、自分のことより、おなかの赤ちゃんへの影響。「痒いからといって、赤ちゃんのいるおなかの皮膚にステロイドを塗るのはどうなの?!」って思っちゃいますよね。

      ③おなかの赤ちゃんへの影響があるという証拠はないけど……

      まず、大前提として、ステロイドで副作用があるのは、長期間使用したケースのみで、お腹の中の赤ちゃんへの影響は報告されていません。

      皮膚から吸収されるステロイドの量は極めて少ないのです。流産や奇形に影響するという証拠も見つかっていません

      妊娠中の薬の安全性を評価する、オーストラリア基準というものがあります。これによると、これまでに多くの妊婦に使用されてきましたが、ステロイドによって胎児への良くない影響がある、という証拠はないとしています。
      (参照: 妊娠中の「ステロイド」の服用は危険か?http://www.fizz-di.jp/archives/1038527121.html)
      (参照: 妊娠中や授乳中は、薬を飲まない方が良い?http://www.fizz-di.jp/archives/1015872060.html)

       

      薬には効果と副作用があります。

      たとえば、風邪を引いて咳がものすごく辛くて、体力を消耗してしまっている…… そんな状況なら、咳を抑える薬を飲んでその間に体力を回復させたほうが、薬に頼らずガマンしているよりも、ずっと早く元気になるでしょう。

      眠くてボーッとするという副作用があったとしても、風邪をこじらせて肺炎にしてしまうよりは、マシかもしれません。

      妊娠性痒疹は、一般的にはそれほどひどくなることはありません。でも、ごくまれに重症化することがあり、全身に米粒大の出血を伴うブツブツができ、お腹の赤ちゃんが亡くなるケースもあるようです。

      薬はそのリスクとリターンを考慮して使っていくのが大事。私の場合は、このあとで紹介する桃の葉風呂で、かゆみが抑えられ、肌が穏やかになっていきました。

      妊婦の湿疹の薬は、あくまでかゆみを抑えるだけ根本治癒させるものではないのが事実。なので、自分で工夫できることは工夫して、どうしてもつらいときに、薬に頼るのがいいのかな、と私は考えています。

      【私の体験談】妊娠中のかゆみが桃の葉風呂で楽に!

      それでは、私の体験談を紹介していきます!

      ①妊娠したらかゆみが!

      私は妊娠前から元々乾燥肌で、冬にはスネや腰に粉が吹いてしまうほどでした。

      妊娠してからは、肌が敏感になったこともあり、下着のゴムが当たる場所や、ブラジャーの汗がたまる場所などがかゆくなりました。

      そのうちお腹全体に湿疹も出てきて、かゆくてどうしようもなくなりました。

      ②産婦人科で相談したが・・・

      産婦人科で相談すると、ヒルドイドクリームを出してくれましたが、あまり効果がありませんでした。

      診断名は特につけられず、お医者さんからは「妊娠中はよくあるのよねぇ」と言われただけでした。

      母からも同じことを言われ、妊娠性の湿疹があることを知らなかった私は、「そんなものなのかな」程度にしか思っていませんでした。

      ③知人から勧められた桃の葉が効いた!

      悩んでいると、年上の友人が、「これがいいらしいわよ」と桃の葉の入浴剤を送ってくれました。

      それは、完全オーガニックで、天然の乾燥ハーブを不織布に入れただけのもの。

      早速お風呂のときに、湯船に一袋入れて使ってみましたが、最初は何も変化が感じられませんでした。

      2回3回と使っているうちに、かゆみがなくなり、肌が穏やかになっていくのが分かりました。

      おかげで夜中にかゆみで眠れなくなることもなく、快適に過ごせました。

      ④「桃の葉プラス」

      子宮に影響のあるペパーミントやベニバナなど、妊娠中に使ってはいけないハーブもありますが、桃の葉は安全とのこと。

      お湯に入れるとふわんといい香りがするので、リラックスもできるし、おすすめです。

      私がいただいて使っていた桃の葉入浴剤は、「飛騨清美ハーブのお風呂<桃の葉プラス>」。

      昔から、桃の葉は「あせも」にも効くと言われています。桃の葉風呂だけでなく、桃の葉ローションで楽になったという方もいらっしゃるようですよ。良かったらあなたも試してみてくださいね!

      薬以外でかゆみを軽減、予防する方法

      薬以外でかゆみを軽減、予防する方法
      桃の葉エキスのように、薬以外でかゆみを軽減・予防する方法は、他にもあります。

      ①カレンデュラオイルを使う

      カレンデュラオイルはお肌の万能薬として、知る人ぞ知る植物オイルです。
      湿疹はもちろん、やけど、アトピーにも効果があります。

      100%有機オーガニックで、妊婦さんや赤ちゃんにも使えます。

      私の甥も、乳児の頃アトピーがひどかったのですが、これをプレゼントして良くなったので、おすすめです。

      ※カレンデュラはマリーゴールドの花びらから抽出しているため、キク科アレルギーの方は不向きです。

      ②服の素材は綿に、締め付けないデザインにする

      肌が敏感になる妊娠期。ポリエステルやアクリルなどの化繊の洋服は、肌がチクチクかゆかゆになります。

      肌に負担の少ない綿100%のものを選びましょう。

      できれば縫い目も肌に当たらないほうが良く、私は家の中ではTシャツを裏返しにして着ていました。

      下着もレースのないシンプルなものがベストです。

      また、洋服のデザインも、できるだけ締め付けないガーゼのチュニックや、大きめのTシャツなどが、肌に当たらずゆったりと過ごせるので、おすすめです。

      ③シャワーを浴びる

      汗をかくとかゆみは余計にひどくなるもの。

      昼間でもシャワーを浴びて軽く汗を流すと、かゆみが軽減しますよ。

      洗う時も、身体はゴシゴシこすらずに、優しくなでるように。

      シャワーが面倒な時もありますよね。そんなときは、濡れタオルで身体を優しく拭くだけでも違います。

      濡れタオルで拭くと、身体もヒンヤリして気持ちいいですよ。

      ④ストレスを溜めない

      日本臨床皮膚科医会のホームページにも書いてありますが、かゆみって、意外とストレスが関係あります。

      振り返ってみれば、確かに私もリラックスしている時や、なにか熱中できるものをしている時は、かゆみを感じませんでした。

      妊娠中はホルモンの関係で、わけもなくイライラすることもありますが、リラックスする時間を作るのも大切ですね。

      ⑤光線治療

      妊娠性のかゆみや湿疹、アトピーの悪化で困っている人の治療に、ナローバンドUVBという最新の光線治療があります。

      これは、紫外線B波(UVB)のうち311nm という幅の狭い光線(ナローバンド)を治療に使用するもので、アトピー性皮膚炎が改善する可能性があるという研究結果が出ています
      (参考:九州大学医学部 皮膚科学教室)

      妊婦さんに光線治療をしてくれる病院もあります。

      • 新宿皮フ科 03-5367-1238
      • 念のため電話して確かめたら、妊婦さんでも安全に受けられるとのこと。妊娠後期でも可能です。

        ただし、病院によっては方針で、設備はあっても光線治療をしない場合があるそうなので、受診前には必ず電話で問い合わせてくださいね。

        ⑥整体

        かゆみに整体?と思われる方もいるかもしれませんね。

        整体というと、バキバキと骨格や筋肉を整えていくイメージがありますが、実際には整体にも様々な種類があります。

        骨だけでなく、内臓や自然治癒力に働きかける整体を行っているところでは、アトピーなどのかゆみや不妊の改善もなされています。

        そういった整体では、症状があるところに原因があるわけではなく、体のなかの毒素や不調が、体のいちばん弱いところにあらわれているだけだという考え方に基づき、その原因を調整していくことで、症状を根本から改善していきます。

        症状をピンポイントに押さえ込む医療と違って、整体は体全体のバランスを整えることで、自然治癒力を向上させていくという東洋医学の考え方に沿っているのですね。

        ただし、妊婦の体はとてもデリケートです。整体にかかる時には、マタニティを扱っているかどうかの確認をしてくださいね。

        ⑦食生活の改善

        妊娠すると食べ物の好みが変わって、無性にジャンクフードを食べたくなったり、夜中に甘いものが食べたくなったりする人もいます。

        しかし、そうした食べ物の不摂生や食べ過ぎなどで、身体のバランスが崩れ、便秘になったり体が冷えたりしてしまいます。

        食事は野菜や良性のたんぱく質を良く摂り、バランスのとれた食生活をこころがけましょう。

        特に緑黄色野菜や赤身のお肉、玉子(生はNG)などは、野菜炒めにすると一度に摂れます。

        また、全粒粉の食べ物は、栄養価も豊富で便秘解消にも役立ってくれます。
        つわりがつらいときでも全粒粉のパンなら大丈夫だったという人もいるようです。

        まとめ

        妊娠中に起きる湿疹についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

        • 妊婦の湿疹には「妊娠性痒疹」「妊娠性疱疹」「PUPPP」など様々な種類がある
        • 妊娠時の湿疹はまずかかりつけ医、そして皮膚科へ
        • 妊娠の時の湿疹で処方されるステロイドは用法用量を守れば安全です
        • 「桃の葉のお風呂」など薬を使わず、妊婦に優しい湿疹の対処方法もある

        妊娠中はただでさえ、体調の変化や出産への不安などからくるストレスなどを抱えています。

        妊娠中に湿疹ができると、眠れない場合や、一日中我慢しなければなくなり、とても辛いもの。

        この記事が少しでもお役に立てたらと思います。

    慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる?その見分け方と簡単な運動法

    慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる

    慢性腰痛の改善には、運動が効果ありとも言われますよね。
    けれど、一口に慢性腰痛と言っても原因や症状は人様々。運動によって改善する人・しない人がいたり、タイプによって避けた方がいい運動があったり、自分で行うのは難しいものです。

    そこで今回は、慢性腰痛のタイプと効果のある運動の組み合わせをご紹介します。

    慢性腰痛の3つのタイプとは?

    慢性腰痛の3つのタイプとは?
    慢性腰痛には様々な種類がありますが、運動との関わりで大きく分類すると3つに分けられます。

    1. 前にかがむと痛みが増す
    2. 後ろにそると痛みが増す
    3. 姿勢と痛みが連動しない

    前にかがむと痛みが増すタイプ

    考えられる主な原因

    • 筋肉や筋肉をつつむ筋膜の疲労や緊張
    • 椎間板の疲労
    • 椎間板ヘルニア

    前にかがむと痛みが増すタイプの慢性腰痛は、筋肉や筋膜に負荷がかかり続けたことが主な原因となります。その状態を長く続けると、骨と骨の間にある椎間板にも影響がおよび、最後は椎間板から内部の組織が飛び出る椎間板ヘルニアを発症する可能性が高くなります。

    なりやすい人

    • 座り仕事の多い人
    • 立ちっぱなしの仕事の人
    • 前かがみの姿勢が多い人
    • スポーツで腰に負担をかけやすい人
    • 家事育児が忙しい人

    後ろにそると痛みが増すタイプ

    考えられる主な原因

    • 腰の骨の椎間関節のヒビやズレ(腰椎分離症・すべり症)
    • 腰の骨に沿って走る神経の圧迫(脊柱管狭窄症)

    後ろにそると痛みが増すタイプの慢性腰痛の主な原因には、腰部分の背骨のつなぎ目である腰椎椎間関節にヒビが入って分離する腰椎分離症、腰椎の1つが後ろにずれてしまう腰椎すべり症、神経の通り道である脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなって中を通る神経が圧迫される脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)があります。

    なりやすい人

    • 若いころに激しいスポーツをしていた人
    • 20歳以下、または50代以上の人
    • 常にいい姿勢を維持する必要のある職業の人

    姿勢と痛みが連動しないタイプ

    考えられる主な原因

    • 内科や神経の病気
    • 心因性
    • 骨粗しょう症による腰の圧迫骨折

    骨盤や腰周辺に慢性腰痛の原因がある場合、姿勢によって痛みに差があるのが普通です。安静にしても立っても座っても痛いという慢性腰痛は、内科や神経の病気が元になっていたり、精神的ストレスによって痛みがおこっていたり、骨がもろくなる骨粗しょう症によって腰の骨が圧迫骨折していたりする可能性があります。

    このタイプの慢性腰痛には、運動は効果がないばかりかむしろ悪化させる危険性もあります。下記のような特徴のある痛みの場合は医療機関を受診し、適切に対処しましょう。腰痛の原因を調べるのは基本的に整形外科が専門です。問診や検査で内科・神経内科・心療内科などの病気が原因となっていると予想されたときは、そこから各科に紹介されることになります。

    このタイプの痛みの特徴

    • 姿勢にかかわらず常に痛い
    • 痛みが楽になる姿勢がない
    • 発熱、食欲不振、体重の増減など、全身にも症状がある
    • 痛みが日を追って強くなってきている
    • 激しく痛むときとまったく痛まないときがある
    • 手足のマヒやしびれがある
    • 尿もれなど排尿・排便のトラブルがある
    • 舌がもつれることがある

    タイプ別おすすめの運動は?

    タイプ別おすすめの運動は?

    前にかがむと痛みが増すタイプと、後ろにそると痛みが増すタイプの慢性腰痛では、それぞれすすめられる運動が違うと言われています。ポイントは、腰の骨のカーブがどうなっているか。それさえ覚えておけば、様々な運動の中でどれを選べばいいかがわかります。

    • 前にかがむと痛みが増すタイプの人→腰がそる動作
    • 後ろにそらすと痛みが増すタイプの人→腰を丸める動作

    治療中の人は必ず医師に確認をしましょう

    腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などの病気がある場合、運動がすすめられる時期は個人の状態によって異なります。安静にしておかなければいけない時期もあるので、運動をする際は必ず医師に確認をしておきましょう。

    また、運動をして何か異変を感じたり痛みが増したりする場合は、少し休んで様子を見ます。慣れて痛みがだんだん軽くなるようなら問題はありませんが、痛む状態が続くときには病院を受診しましょう。

    負荷のかかる本格的な運動より無理のない体操やストレッチが効果的

    慢性腰痛には、周辺の筋肉をきたえる運動療法が効果的と言われていますが、ジムに通ったりハードな筋トレをしたりすればかえって筋肉が疲れて緊張してしまいます。ごく軽い体操やストレッチで筋肉のこわばりをゆるめ、無理のない範囲で地道に少しずつ行う方が、かえって筋肉も育ちやすくなります。

    前にかがむと痛みが増すタイプの人は、腰をそらせる動作がおすすめ

    前にかがむと痛みが増すタイプの慢性腰痛には、腰から背中をそらせるようなストレッチや体操がおすすめです。前にかかり過ぎている重心をリセットし、こわばっている部分の筋肉をリラックスさせることができます。日常の動作の中でも、できるだけ腰のカーブがそるような状態を心がけるといいそうです。ただし、そらし過ぎるとかえって逆効果なので、無理のない範囲で行いましょう。

    うつ伏せになり腰をそらす

    • うつ伏せになり、床にひじをつける
    • 息を吸って吐きながら手で体を支えて上体をおこし、背骨が気持ちよく伸びる姿勢を保つ

    壁に手をついて腰をそらす

    • 壁の前に立ち、壁に手をつく
    • 壁を押すようにしながら上体を伸ばしていき、気持ちよく腰をそらした姿勢を保つ

    座って腰をそらす

    • 正座をして背すじを無理なくまっすぐのばす
    • 顔は正面を見たまま後ろで手を組み、腕を後ろに引いて胸を張り腰をそらす
    歩くときの注意点

    慢性腰痛のある人には、20分程度の軽いウォーキング習慣もすすめられています。前にかがむと痛みの増すタイプの人は、背骨がS字カーブを描く姿勢を意識し、重心を少し後ろにかけるようなイメージで歩幅をとり、ゆっくりと歩きましょう。

    後ろにそると痛みが増すタイプの人は腰を丸める動作がおすすめ

    後ろにそると痛みが増すタイプの人は、腰をそらす動作や運動はNGとされています。立ち続けの姿勢も負担が重く、痛みが増すと言われています。このタイプの人にすすめられるのは、そりがちな腰を丸めて緊張をといてあげる動作です。日常の動きでも、腰を突き出しそらす動作は控えるようにする方が痛みは軽減される傾向にあります。

    床に座って腰を丸める

    • 正座をして無理なく背すじを伸ばし、お腹に丸めたバスタオルやクッションをあてる
    • 上体をゆっくり前にたおして腰を丸め、手も前方に伸ばして背中もやさしくストレッチする

    いすに座って背中を丸める

    • いすに座って無理なく背すじを伸ばし、お腹に丸めたバスタオルやクッションをあてる
    • 息を吐きながらゆっくりと上体をたおし、手は床の方に伸ばす
    • 足首に手が届く人は足首を持ち、足を少し前に出して腰を丸め背中をストレッチする
    歩くときの注意点

    後ろにそらすと痛みが増すタイプの人は、歩き続けると腰や足が痛んで辛くなる場合があります。歩くときは重心をやや前にかけ、歩幅を狭くゆっくり歩くと負担が少ないと言われています。どうしても痛いときには無理をせず、自転車に乗っての移動がすすめられています。

    まとめ

    まとめ_慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる
    慢性腰痛のタイプ別、おすすめの運動法をご紹介しました。

    • 前にかがむと痛みが増すタイプの人→腰がそる動作
    • 後ろにそらすと痛みが増すタイプの人→腰を丸める動作

    これが基本になります。体操やストレッチをするときは呼吸を止めず、ゆっくりとした動作を心がけましょう。無理に頑張らず、気持ちいいと感じられる範囲で地道に続けるのがポイントです。

    病院での慢性腰痛の治療方針は?医療現場でつかう『腰痛ガイドライン』簡単解説

    病院での慢性腰痛の治療方針は?医療現場でつかう『腰痛ガイドライン』簡単解説

    腰痛が続くとき、まずは病院に行こうと考える人も多いですよね。

    けれど、病院での検査は大変だし、薬を使った治療は不安だし…と、なかなか踏み出せないときもあるのではないでしょうか。

    そこで今回は、医療現場で共通して使われている『腰痛ガイドライン』の内容を簡単に解説します。現在の病院で、医師がどのような考えで腰痛・慢性腰痛をとらえているかが示されているので、病院に行くときの参考になればと思います。

    腰痛の専門家は?

    いざ腰痛で病院に行こうと考えても、何科に行ったらいいのかわからない人もいるかもしれません。腰痛の専門家は、整形外科の医師です。『腰痛ガイドライン』も日本整形外科学会がまとめています。腰痛の原因として内臓や神経の病気が考えられる場合には、他の科に紹介されることになります。

    個人の診療所と総合病院の整形外科の違い

    整形外科には、整形外科を専門に開業している個人の診療所、整形外科を専門にした少し規模の大きな病院、他の科もある大きな総合病院の整形外科がありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。

    個人の診療所

    メリット…初診でも紹介状や特別な料金は不要
         …大きな病院に比べれば待ち時間が少ない
         …夕方以降や土曜にやっているところも多い
         …受付や会計の手続きが簡単に済む

    デメリット…検査設備を備えていないことが多い
          …詳しい検査が必要なときは大きな病院に行き直しになる

    中規模の整形外科専門病院

    メリット…初診でも紹介状や特別な料金は不要
         …ある程度の検査設備はそろっている

    デメリット…初診で行ける時間や曜日が制限されていることがある
          …夕方以降や土曜は休みの病院も多い
          …さらに詳しい検査が必要なら総合病院に行き直しになる

    総合病院の整形外科

    メリット…検査設備が充実している
         …薬や治療法などの選択肢が広い

    デメリット…紹介状がない場合は特別初診料が必要
          …受付や会計の手続きが面倒
          …初診の待ち時間はかなり長い
          …検査には予約が必要なことが多い
          …担当医がコロコロ変わる場合がある

    「日本整形外科学会認定の専門医」は病院選びの目安に

    どこに整形外科の診療所や病院があるかわからないという場合は、日本整形外科学会のホームページを見てみましょう。その中に、近所の「整形外科専門医」を探せるページがあります。

    日本整形外科学会認定の専門医は、一定以上整形外科での経験があり、高度な資格試験に合格した医師に認められます。その後も学会参加や勉強をしないと資格が継続できません。診療所・病院選びに迷ったら、学会が認定した専門医かどうかが1つの目安になります。

    病院での慢性腰痛の治療の流れ

    病院での慢性腰痛の治療の流れ

    注意深い問診と身体のチェック

    ○重大な病気の疑いがあると医師が判断→画像検査や血液検査で調べる
    ○緊急性がないと医師が判断→保存療法(痛みを抑える薬や運動など)

    検査を行った場合

    ○原因が特定→専門の科で治療開始
    ○検査では異常なし→保存療法

    保存療法を行った場合

    ○4~6週間やって効果があったとき→腰痛の再発を防ぐ生活指導
    ○4~6週間やって効果がなかったとき→詳しい検査や問診で原因を調べる

    慢性腰痛で病院に行けば、まず検査をするのかな?と考えますよね。しかし、必ずしもそうではありません。検査は体への影響もあり、お金や時間もかかります。患者さん本人への負担はもちろん、医療費の問題や検査待ちの人を減らす目的もあり、問診で緊急性がないと判断された場合は保存療法で様子をみることになっています。

    保存療法の中心は薬物治療

    腰痛」は病名ではなく症状です。原因となっている部位がわからないうちは、痛みや炎症を抑える薬、筋肉の緊張をやわらげる薬などを使います。状態によっては、痛んでいる部分を温めたりマッサージや運動をリハビリとして行ったりすることもあります。

    主な検査は採血・レントゲン・CT・MRI

    整形外科で行う検査は、主に4つです。

    ○採血

    血液をとって検査します。内科の病気が原因となった腰痛や、腫瘍、筋肉の異常などの診断ができます。

    ○レントゲン

    一番簡単な画像診断方法です。骨格の異常、大きな腫瘍、骨折などが診断できます。

    ○CT

    X線を使って体の断面写真をとります。レントゲンより見やすく詳しいチェックができます。

    ○MRI

    磁力を使って体の断面写真をとります。精度が高いですが大がかりな検査設備が必要で、時間もかかります。また、体に金属の入っている人は受けることができません。

    ○その他

    以上の検査で異常が見つかってさらに詳しい判断が必要になったり、異常が見つからないものの重大な病気を疑う症状があったりするときは、筋電図・造影剤CTなど、特殊な検査が行われる場合もあります。

    病院ですすめられる慢性腰痛対策

    • 深刻な障害のない慢性腰痛には安静より運動が有効
    • 心理的なアプローチや抗うつ薬が慢性腰痛に効くことがある
    • 職業腰痛は、その内容以上に精神的負担を取り除くことが大切

    ひと昔前は、腰痛があるときは安静にし、患部を温めたり電気刺激を与えたりということがすすめられていました。しかし、そのような方法は急性腰痛には有効とされるものの、慢性腰痛にはあまり効果がないという意見が主流になってきました。また、手術に関しても緊急性のあるものをのぞき、できるだけ行わずに様子を見る方針に変化してきています。

    その代わり、腰の筋肉をほぐすストレッチや筋肉をきたえる運動を日常にとりいれ、無理のない範囲でできるだけ早く仕事や家事に復帰することがすすめられるようになりました。

    さらに、精神科で行う心理的アプローチや抗うつ薬が慢性腰痛を改善するケースも多いとわかり、日頃からストレスと上手く付き合う方法を身につけることが、腰痛対策には有効とされています。

    座りっぱなしや重労働でおこる職業腰痛も、労働内容以上に、仕事上での精神的負担の方を原因として重視する見方もあります。

    「慢性腰痛」とは?

    「慢性腰痛」とは?
    普段何気なくつかっている「慢性腰痛」という言葉ですが、具体的にどのような状態をさすのでしょうか。『腰痛ガイドライン』には以下のようにまとめられています。

    慢性腰痛とは「痛みが3か月以上続く腰痛」

    最初に腰痛を感じてからの期間が4週間未満…急性腰痛
                   4週間以上3か月未満…亜急性腰痛
                   3か月以上…慢性腰痛

    腰痛は「一番下の肋骨(ろっこつ)からお尻の溝の上までにおこった痛み」

    一口に腰痛と言っても、痛んでいる部位は人それぞれですよね。背中に近い上部、骨盤周辺、どこまでが「腰痛」?と悩んでしまいそうですが、一応医療上は、一番下の肋骨(ろっこつ=あばら骨)から、お尻の割れ目の上までの範囲におこった痛みをまとめて「腰痛」と呼んでいます。

    それより上なら「背部痛」下なら「臀部(でんぶ=お尻)痛」と言われます。

    腰痛は原因のわかるものと原因のはっきりしないものがある

    病院で診断のつく腰痛の原因

    脊椎(せきつい=背骨)の変異
    • 腰椎椎間板ヘルニア
    • 腰部脊柱管狭窄症
    • 分離性脊椎すべり症
    • 変性脊椎すべり症
    • 代謝性疾患(骨粗しょう症、骨軟化症など)
    • 脊椎腫瘍(原発性、転移性腫瘍など)
    • 脊椎感染症(化膿性脊椎炎、脊椎カリエスなど)
    • 脊椎外傷(椎体骨折など)
    • 筋・筋膜性腰痛
    • 腰椎椎間板症
    • 脊柱靭帯骨化症
    • 脊柱変形など
    • 神経の変異
    • 脊髄腫瘍・馬尾腫瘍など
    • 内臓の病気
    • 腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など)
    • 婦人科系疾患(支給内膜症など)
    • その他(腹腔内病変、後腹膜病変など)
    • 血管の病気
    • 腹部大動脈瘤
    • 解離性大動脈瘤など
    • 心因性
    • うつ病、ヒステリーなど

    今のところ、病院で診断のつく外科的・内科的・精神科的な病変は上記のようなものがあげられています。これ以外の原因のはっきりしない腰痛は非特異的腰痛と言われ、腰痛を訴える人の85%が非特異的腰痛とされています。脊椎に原因がある腰痛のうち、変異の程度に比べて痛みの度合いが強すぎる場合も非特異的腰痛にあてはまります。

    また、心と腰痛の関係が広く知られるようになりましたが、心因性の腰痛の中でうつ病などはっきりとした病名がつくのはごく一部。多くの場合、誰もが抱える日常の意識しないストレスがかかわっています。そのような心因性の腰痛も、非特異的腰痛に分類されています。

    まとめ

    まとめ 病院での慢性腰痛の治療方針は?
    病院での慢性腰痛の治療方針を示した『腰痛ガイドライン』の内容を簡単に解説しました。ひと昔前に比べると薬がだいぶ進歩し、痛みや生活の改善がしやすくなったと言われています。薬の使い方も、できるだけ体への負担を少なくする飲み方を重視するようになりました。

    整形外科を受診する際は、症状がいつ始まったか、どんなときにとくに痛むかなどを紙にまとめ、持っていくとスムーズに診察が受けられます。

    様々なタイプの慢性腰痛に共通する対策とは?

    慢性腰痛 対策

    多くの人が抱える慢性腰痛は、複雑な要因がからむとも言われ、人によって状態も様々です。そのため対策法にも様々なものがあり、「いったい何から手をつけていいのかわからない…」となってしまいがちです。

    そこで今回は、一般的に言われる対策法を簡単にご紹介するとともに、中でも慢性の痛み対策に欠かせない「温める」方法を厳選してご紹介します。

    お金をかけず家で手軽にできるものばかり。痛みが辛いときはもちろん、日頃の習慣に取り入れてみてくださいね

    病院に行った方がいい慢性腰痛とは?

    一口に慢性腰痛と言っても、その原因には様々なものがあげられます。慢性化した腰痛の85%がはっきりとした原因のわからないものだと言われていますが、中には病院での治療が必要な病気がからんでいる場合もあります。

    腰痛はちょっとした筋肉の使い方や姿勢や気候の変化などでもおこりやすく、しばらく様子をみておさまるようならとくに心配はありません。

    しかし、以下のような症状が見られたら、整形外科を受診した方がいいとされています。

    • 痛みがだんだん強くなっている
    • 手足がマヒする、物を落とすなどの症状がある
    • 筋肉が急にやせたように感じる
    • 尿や便が出ない、もれるなどの感覚異常がある
    • 舌がもつれ言葉がでにくくなる
    • 体重減少、熱が出る、尿や便に異変があるなどの全身症状がある
    • 胸が苦しくなったり痛んだりする

    慢性腰痛に効果的な対策を行うために

    • 病院でとくに心配ない
    • 腰の異常が見つかったものの手術の必要はない

    と言われたりした場合、慢性腰痛は自分で対策して改善を目指していくことになります

    慢性腰痛を引き起こす要因としては、

    • 姿勢
    • 筋肉疲労
    • 年齢による組織の弱り
    • 冷え
    • 内臓の不調
    • 精神的なストレスなど

    様々なものが考えられます。

    姿勢によるものが大きいなら、まずは正しい姿勢を身につける必要があり、筋肉疲労や年齢による組織の弱りによる慢性腰痛は、腰周辺や腹筋を鍛える運動によって改善されます。胃腸や消化器管、腎臓や婦人科系の不調がかかわっている場合、食事の改善や漢方が効果を発揮することがあります。

    また、精神的なものと腰痛も関連が深いとされていて、心理状態が改善するとそれだけで腰痛が無くなるケースも知られています。

    どのような対策が効果的かは、からんでいる要因や体質によっても違います。自分の体質や生活習慣、ストレスをおこしやすい考えのクセなどを振り返り、体や心の反応の傾向がわかるようになると、上手く臨機応変な対策ができるようになります。

    慢性化した痛みの改善は、まず、自分をよく知ることが一番大切と言われています。自分自身でそれを探るのが難しいときは、痛みに対するリハビリを積極的に行う病院、整体や鍼灸などの治療院を利用し、姿勢や体の状態を客観的に見てもらい、参考にするという方法もあります。

    どんな原因の慢性腰痛にもおすすめの対策は?

    筋肉を鍛える運動やストレッチは、腰痛の原因によって向いているものが変わります。ヘルニアや脊柱管狭窄症がある場合はやらない方がいい動作があったり、年齢や筋力次第では激しすぎたり逆に強度が弱すぎたり、自分に合う運動が見つかるまでは試行錯誤ということもあるでしょう。

    内臓の不調や精神的なものが深く関わる慢性腰痛なら、運動ではまったく改善されないこともあります。

    しかし、どんな慢性腰痛にも共通して効果を発揮する対策があります。それは、「体を温める」ということです。

    痛みの原因=緊張と血行不良

    どのような要因がからむ慢性腰痛も、痛んでいるときの腰におこっている現象は共通しています。
    何らかの理由である部分の筋肉が緊張し血行が悪くなると、体内には血行を促進するための物質が分泌されます。この物質は血行を増やして傷ついた部分を修復する働きがありますが、その際には痛みがおこります。冷えや精神的ストレスの影響があるとさらに患部の筋肉は緊張して硬くなり、痛みは強くなります。

    そこで、硬くなった周辺や体全体を温めて血流を助けてやれば、患部の修復はすすんで痛みもだんだんやわらいでいきます。

    急性の痛みのときは冷やした方がいいと言われますが、急性のときはそれでなくても大量の血行促進物質が分泌され、体は炎症反応をおこして患部を修復しようと熱くなっています。そのときに温めてしまうとさらに痛みが増すおそれがあるため、状態が落ち着くまでは熱をとって安静にすることがすすめられています。
    シップをすると痛みがやわらぐのは、痛みをおこす物質の働きを弱める作用があるからです。そのため、慢性化した痛みに使用を続けると、患部の修復を妨げかえって痛みを長引かせてしまう可能性があると言われています。急性の痛みにはシップや冷やすことや抗炎症剤で対応すれば痛みをやわらげることができますが、慢性化した痛みに対しては、温める方が有効だと言われています。

    温めることで得られる全身的な効果

    体を温めることの効果は、血行を促進して患部の回復を助けること以外に、緊張をときリラックスさせるということがあげられます。腰痛対策のために姿勢の改善や運動を行おうと思っても、体が硬くなっていたり精神的な緊張があったりすると、変に力が入って上手くいきません。どのような対策をするにしても、まずは体を温めてからすることをおすすめします。

    慢性腰痛に限らず、冷えは万病の元とも言われ、体の冷えから様々な不調をおこすことはよく知られています。内臓も冷えには大きな影響を受けます。とくに注意したいのは、初夏~残暑にかけての冷え。寒い季節は誰しも体を温めようとするものですが、暑くなってくると皮膚表面の温度が上がり、エアコンを一日中使ったり冷たいものを食べたり飲んだり、つい体を冷やすことばかりしてしまいたくなります。

    ところが、皮膚表面は熱くても、体の内部が冷えている隠れ冷え性の人が意外と多いのです。内部が冷えているのでなおさら外部の暑さが辛く感じ、さらに冷やしてしまう悪循環におちいっていまいがちです。慢性腰痛を抱えている人には隠れ冷え性が多いとも言われているので、まずは体を温めてみることから対策を始めてみてはいかがでしょうか。

    おすすめの温め方

    いくら体を温めた方がいいとは言っても、夏場に厚着をしたりエアコンを我慢したりすればかえって体に無理がいきます。少し痛みが強いな、冷えすぎたなと感じたときや、夜の入浴やリラックスタイムを利用して温めるくらいでじゅうぶん効果はあります。

    冷たい食べ物や飲み物も禁止する必要はなく、その後で温かいものを飲んだり体を温める作用のあるショウガを使ったりなどして、上手く対応してみましょう。

    ここでは、慢性腰痛がある人におすすめの、日常生活の中で簡単にできる温め方法をご紹介します。

    手軽なドライヤー温熱法

    一番手軽で簡単な温め方法として、ドライヤーを使った温熱法があります。ドライヤーの優れている点は、背中や腰にも届きやすく、立ったままですぐに広い範囲が自由に温められることです。慢性腰痛は、首、肩、背中、お尻、太もも、ひざの裏側など、様々な部位の緊張が原因となっている場合があるので、気持ちいいと感じるところにドライヤーの温風をあててみましょう。

    裸の皮膚に直接あてた方が効果的ですが、皮膚からドライヤーを20cm以上離し、同じ部分に風があたり続けないように注意しましょう。髪の毛を乾かすときのように手を細かく動かしながらする方が安全です。高温のドライヤーのときは温度調節をして、気持ちいいと感じる程度にして行ってください。

    患部にじんわりと効く塩お灸

    • 40cm×40cmくらいの綿製の布やガーゼを用意する
    • 塩(できれば自然塩。無ければ食塩でも可)400gを布で包んで口をしばる
    • 500Wの電子レンジで40秒温めて塩お灸をつくる
    • うつ伏せになり、腰に塩お灸を置く。熱すぎるときはタオルをしいて調整する
    • 10分~15分を目安に行う

    中国では、古くから温めた塩を使った塩お灸が行われていました。塩は保温効果が高く、こり固まった奥の筋肉もほぐしてくれます。中医学では、塩が体の余分な水分を吸い出し炎症をおさえるとも言われています。

    電子レンジはW数によって温まり方が違うので、高出力のものなら20秒くらいで温度を確かめ、温めすぎと火傷にはじゅうぶん注意してください。塩は何度も再利用できますが、布は汗を吸うので交換をしましょう。

    体を温めリラックスを促すショウガ風呂

    • 大きめのショウガ(約70g)を1個すりおろす
    • ガーゼやハンカチ、耐水のキッチンタオルなどで包んで口をしばる
    • 包んだショウガを湯船に浮かべ、15分くらいつかる

    ショウガが血行を良くすることは広く知られていますが、食べるだけではなく、皮膚から吸収しても効果が期待できます。ショウガ風呂は高い保温効果があるだけではなく、ショウガの香りによるリラックス作用もあり、心身の緊張をといて痛みをやわらげるのに有効です。
    お風呂の温度はぬるめがおすすめ。皮膚に傷があるとき、肌に合わないと感じる場合には避けましょう。

    その他、日常で行える体を温める習慣

    • 足、とくに足の指をマメに動かすようにする
    • お腹に手をあて優しくマッサージをする
    • 小さめの耐熱ペットボトルに適温のお湯を入れてあちこちをさする
    • ふくらはぎやアキレス腱をストレッチする
    • 窮屈な靴や締め付けの強すぎる下着を避ける
    • 楽しいことや自分の好きなことを想像してみる

    まとめ

    様々なタイプの慢性腰痛に共通しておすすめの対策、体を温めることについてご紹介しました。体を温めるというのは、自分自身の体や心を思いやりリラックスさせるということにもつながります。

    慢性化した痛みは、心身が疲労して無理がいっているサインとも言われているので、その部分を労わり手をあてるだけでも痛みがやわらぐことがあります。

    体を温めることは、理学的にも、精神的にも、慢性腰痛の対策としておすすめができます。自分自身を思いやる対策の第一歩として取り入れてみてください。