管理栄養士が教える自律神経失調症の改善方法【食事編】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
管理栄養士が教える自律神経失調症の改善方法【食事編】

頭痛やめまいがひどく、動悸や吐き気がして家事や仕事をするのが辛い…… あなたは、そんな辛い症状に悩んでいませんか?

また、病院で診察を受けたことで自律神経失調症と診断された方もいらっしゃると思います。

処方された薬もあるけど、できれば薬に頼りすぎずに症状を改善していきたいとお考えかもしれませんね。

病院で処方される薬は、今出ている不快な症状をやわらげてくれます。でも、根本的な解決にはやはり、自律神経失調症を引き起こした生活習慣から変えていく必要もあります。

そこで、管理栄養士として仕事をしてきた私が、自律神経失調症を「食生活」から改善していくのに、ぜひ摂って欲しい不足しがちな5つの栄養素と、普段の食生活から症状を改善するおすすめメニューを紹介します。

自律神経失調症と栄養の関わり

自律神経失調症と栄養の関わり

自律神経失調症の症状は、体と心の両方に現れます。そして、その症状や原因は人によって様々なものです。詳しくは、下記記事で紹介されていますが、栄養不足「だけ」が原因で自律神経失調症になることは、ほとんどありません。

でも、たとえば、ストレスを受け続けている状態に「栄養不足」が加わると、自律神経失調症になる可能性が出てきます。そういう視点では、栄養不足も自律神経失調症の原因のひとつとも言えますね。

また、「食事は健康の元」、毎日の食生活で健康はつくられていきます。生活習慣を整えるためにも、食生活には気を配っていきましょう。

不足しがちな5つの栄養素の種類

不足しがちな5つの栄養素の種類

ここからは自律神経失調症に関係のある、5つの不足しがちな栄養素についてお話しします。

【不足しがちな栄養素1】ビタミンA

ビタミンAは、自律神経の働きに必要な栄養素の1つです。

一般的には、コレステロールを男性ホルモンや女性ホルモンに変える際に欠かせないビタミンとして知られていますが、このホルモンには自律神経、感情の動きや脳の働きを整える作用があります。

ちなみに、ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの2種類に分類され、ビタミンAは油溶性ビタミンに入ります。油と相性がよいので、炒め物などで食べると吸収がよいです。

ビタミンAを多く含む食材としでは、人参、レバー、鰻などがあります。

【不足しがちな栄養素2】亜鉛

亜鉛は、体の中でビタミンAが正常に働くために必要不可欠な栄養素です。そのため、ビタミンAと併せて亜鉛も摂取することが望ましいです。

また亜鉛は脳の神経伝達物質を作る成分でもあるので、自律神経失調症の方は積極的に摂っていただきたいです。

亜鉛を多く含む食材は、レバー、豆類、貝類などがあります。

【不足しがちな栄養素3】ビタミンB群

ビタミンB群には、脳の働きを正常に保つ働きがあります。

強いストレスがかかると、ビタミンB群がドンドン消費されていきます。不足すると眠気、イライラ、集中力が低下することがあるので、多く摂取していただきたいです。

ビタミンB群を多く含む食材は、玄米、納豆、豆類などです。

【不足しがちな栄養素4】カルシウム

カルシウム=骨を作るというイメージをもたれる方が、多くいると思います。カルシウムの99%は骨に蓄積されますが、残りの1%は神経伝達や筋肉を動かす働きなどをしています。

血液中のカルシウム濃度が低下すると、脳神経が興奮することでイライラすることもあります。しかし、カルシウム不足が直接イライラする原因になるとも言えません。

他に関係あるものとしては、セロトニンというホルモンがあります。セロトニンは脳内の神経伝達物質で、興奮を抑える働きをします。

セロトニンは体の中で作れません。そのため、セロトニンを生成する原料が多く含まれている食品を摂る必要があります。

セロトニン生成の原料が多く含む食品は、乳製品や大豆製品があります。カルシウムを多く含んでいるので、骨が強くなり骨粗しょう症を防ぐこともできます。

【不足しがちな栄養素5】鉄分

赤血球の中のヘモグロビンという物質は、脳や体の隅々に酸素を運ぶ役割をしています。このヘモグロビンを生成するために必要になるものが鉄分です。

鉄が不足すると、ヘモグロビンが十分に生成できず脳や体内の酸素が減っていきます。減ることで、体のダルさや疲れやすさ、頭痛やめまい、立ちくらみを起こしてしまいます。

鉄分を多く含む食材としてレバー、ほうれん草などがあります。

鉄分を効率よく吸収するには、ビタミンCを含む食材と一緒に摂ることをオススメします。ビタミンCは、イチゴやキウイフルーツに多く含まれています。

鉄分を阻害する飲み物には注意!

タンニンという成分が含まれている飲み物は、鉄分の吸収を阻害してしまいます。タンニンは緑茶や紅茶、コーヒーなどに含まれています。

麦茶にも含まれていますが、緑茶等に比べるとタンニンは少ないです。食事の際には、麦茶を選ぶようにしましょう。

緑茶や紅茶、コーヒー等を楽しみたいときは、食後1時間以上あけてから飲むようにしましょう。

食べて改善!おすすめメニューの紹介

食べて改善!おすすめメニューの紹介

ここからは自律神経失調症を食事で改善したい方の為に、おすすめメニューを紹介します。

美味しく食べて、いっぱい栄養素を摂りましょう!

【おすすめメニュー1】レバニラ炒め

rebanira

レバーはビタミンA、亜鉛、鉄分を多く含んでいます。栄養素が豊富な食材ですが、レバーが生臭くて苦手という方も多いと思います。

苦手な方でも美味しく食べられるように、レバーの生臭さを消す簡単な下処理の方法を紹介します。

レバーの下処理の方法

  1. レバーを食べやすい大きさにカットする
  2. 流水で洗い流しながら、レバーに付いた血の塊を流す
  3. 牛乳を入れた容器の中で、15分ほど浸す

レバーの下処理の方法

上記の下処理をして調理してみましょう。生臭さが消えますよ!ぜひ試してみて下さいね。

【おすすめメニュー2】ひじきの炒め煮

ひじきの炒め煮

鉄分を多く含むひじきと、ビタミンAを多く含むにんじんを使って油で炒めます。脂溶性ビタミンは、油との相性が良く炒めることで栄養素を吸収しやすくなります。

ひじきの炒め煮を炊いたご飯に混ぜて、ひじきご飯にしても美味しいです。

【おすすめメニュー3】にんじんしりしり

にんじんしりしり

沖縄の家庭料理で、お子様にも好まれる美味しい料理です。

ビタミンAが豊富なにんじんをたっぷり食べられるのでオススメです。炒めることで、栄養素を吸収しやすくなります。

にんじんは手軽に購入することができますし、使いやすい食材です。にんじんを使ったメニューを一品、おかずに入れてみてはいかがでしょうか。

【おすすめメニュー4】五目大豆煮

五目大豆煮

豆類は亜鉛を多く含んでいて、ビタミンAを多く含んだにんじんも入ります。

他には、ストレスなどの免疫力を上げるビタミンD成分が豊富のしいたけや、食物繊維が豊富なこんにゃくなども入っていて、改善効果を高めてくれます。

いくつかのおすすめメニューを紹介しました。気付かれた方もいると思いますが、メニューを見てみると全て和食です。

和食は、健康に一番よい食事だと考えられています。外食やお惣菜を購入する際は、和食料理を選んでみてくださいね。

まとめ

まとめ

自律神経失調症の方に多く摂っていただきたい栄養素をいくつかあげました。しかし、毎日バランス良く食事を摂ることは、管理栄養士の私も日々の生活に追われて正直難しいです。

この記事を通じて、外食時やスーパーで買い物しているときにでも、栄養素は色んな働きをしていることを思い出してもらえればと思います。

健康に気を配ることは大切なことです。しかし、毎日バランスの良い食事しなければと熱心に考えすぎてしまうことが、ストレスの原因になることもあります。

「今日は偏った食事だったから、明日は気をつけるようにしよう。」というように、適度に力をぬきながら食事を楽しく摂っていただければと思います。

(管理栄養士/河崎典子)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。