慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる?その見分け方と簡単な運動法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる

慢性腰痛の改善には、運動が効果ありとも言われますよね。
けれど、一口に慢性腰痛と言っても原因や症状は人様々。運動によって改善する人・しない人がいたり、タイプによって避けた方がいい運動があったり、自分で行うのは難しいものです。

そこで今回は、慢性腰痛のタイプと効果のある運動の組み合わせをご紹介します。

慢性腰痛の3つのタイプとは?

慢性腰痛の3つのタイプとは?
慢性腰痛には様々な種類がありますが、運動との関わりで大きく分類すると3つに分けられます。

  1. 前にかがむと痛みが増す
  2. 後ろにそると痛みが増す
  3. 姿勢と痛みが連動しない

前にかがむと痛みが増すタイプ

考えられる主な原因

  • 筋肉や筋肉をつつむ筋膜の疲労や緊張
  • 椎間板の疲労
  • 椎間板ヘルニア

前にかがむと痛みが増すタイプの慢性腰痛は、筋肉や筋膜に負荷がかかり続けたことが主な原因となります。その状態を長く続けると、骨と骨の間にある椎間板にも影響がおよび、最後は椎間板から内部の組織が飛び出る椎間板ヘルニアを発症する可能性が高くなります。

なりやすい人

  • 座り仕事の多い人
  • 立ちっぱなしの仕事の人
  • 前かがみの姿勢が多い人
  • スポーツで腰に負担をかけやすい人
  • 家事育児が忙しい人

後ろにそると痛みが増すタイプ

考えられる主な原因

  • 腰の骨の椎間関節のヒビやズレ(腰椎分離症・すべり症)
  • 腰の骨に沿って走る神経の圧迫(脊柱管狭窄症)

後ろにそると痛みが増すタイプの慢性腰痛の主な原因には、腰部分の背骨のつなぎ目である腰椎椎間関節にヒビが入って分離する腰椎分離症、腰椎の1つが後ろにずれてしまう腰椎すべり症、神経の通り道である脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなって中を通る神経が圧迫される脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)があります。

なりやすい人

  • 若いころに激しいスポーツをしていた人
  • 20歳以下、または50代以上の人
  • 常にいい姿勢を維持する必要のある職業の人

姿勢と痛みが連動しないタイプ

考えられる主な原因

  • 内科や神経の病気
  • 心因性
  • 骨粗しょう症による腰の圧迫骨折

骨盤や腰周辺に慢性腰痛の原因がある場合、姿勢によって痛みに差があるのが普通です。安静にしても立っても座っても痛いという慢性腰痛は、内科や神経の病気が元になっていたり、精神的ストレスによって痛みがおこっていたり、骨がもろくなる骨粗しょう症によって腰の骨が圧迫骨折していたりする可能性があります。

このタイプの慢性腰痛には、運動は効果がないばかりかむしろ悪化させる危険性もあります。下記のような特徴のある痛みの場合は医療機関を受診し、適切に対処しましょう。腰痛の原因を調べるのは基本的に整形外科が専門です。問診や検査で内科・神経内科・心療内科などの病気が原因となっていると予想されたときは、そこから各科に紹介されることになります。

このタイプの痛みの特徴

  • 姿勢にかかわらず常に痛い
  • 痛みが楽になる姿勢がない
  • 発熱、食欲不振、体重の増減など、全身にも症状がある
  • 痛みが日を追って強くなってきている
  • 激しく痛むときとまったく痛まないときがある
  • 手足のマヒやしびれがある
  • 尿もれなど排尿・排便のトラブルがある
  • 舌がもつれることがある

タイプ別おすすめの運動は?

タイプ別おすすめの運動は?

前にかがむと痛みが増すタイプと、後ろにそると痛みが増すタイプの慢性腰痛では、それぞれすすめられる運動が違うと言われています。ポイントは、腰の骨のカーブがどうなっているか。それさえ覚えておけば、様々な運動の中でどれを選べばいいかがわかります。

  • 前にかがむと痛みが増すタイプの人→腰がそる動作
  • 後ろにそらすと痛みが増すタイプの人→腰を丸める動作

治療中の人は必ず医師に確認をしましょう

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などの病気がある場合、運動がすすめられる時期は個人の状態によって異なります。安静にしておかなければいけない時期もあるので、運動をする際は必ず医師に確認をしておきましょう。

また、運動をして何か異変を感じたり痛みが増したりする場合は、少し休んで様子を見ます。慣れて痛みがだんだん軽くなるようなら問題はありませんが、痛む状態が続くときには病院を受診しましょう。

負荷のかかる本格的な運動より無理のない体操やストレッチが効果的

慢性腰痛には、周辺の筋肉をきたえる運動療法が効果的と言われていますが、ジムに通ったりハードな筋トレをしたりすればかえって筋肉が疲れて緊張してしまいます。ごく軽い体操やストレッチで筋肉のこわばりをゆるめ、無理のない範囲で地道に少しずつ行う方が、かえって筋肉も育ちやすくなります。

前にかがむと痛みが増すタイプの人は、腰をそらせる動作がおすすめ

前にかがむと痛みが増すタイプの慢性腰痛には、腰から背中をそらせるようなストレッチや体操がおすすめです。前にかかり過ぎている重心をリセットし、こわばっている部分の筋肉をリラックスさせることができます。日常の動作の中でも、できるだけ腰のカーブがそるような状態を心がけるといいそうです。ただし、そらし過ぎるとかえって逆効果なので、無理のない範囲で行いましょう。

うつ伏せになり腰をそらす

  • うつ伏せになり、床にひじをつける
  • 息を吸って吐きながら手で体を支えて上体をおこし、背骨が気持ちよく伸びる姿勢を保つ

壁に手をついて腰をそらす

  • 壁の前に立ち、壁に手をつく
  • 壁を押すようにしながら上体を伸ばしていき、気持ちよく腰をそらした姿勢を保つ

座って腰をそらす

  • 正座をして背すじを無理なくまっすぐのばす
  • 顔は正面を見たまま後ろで手を組み、腕を後ろに引いて胸を張り腰をそらす
歩くときの注意点

慢性腰痛のある人には、20分程度の軽いウォーキング習慣もすすめられています。前にかがむと痛みの増すタイプの人は、背骨がS字カーブを描く姿勢を意識し、重心を少し後ろにかけるようなイメージで歩幅をとり、ゆっくりと歩きましょう。

後ろにそると痛みが増すタイプの人は腰を丸める動作がおすすめ

後ろにそると痛みが増すタイプの人は、腰をそらす動作や運動はNGとされています。立ち続けの姿勢も負担が重く、痛みが増すと言われています。このタイプの人にすすめられるのは、そりがちな腰を丸めて緊張をといてあげる動作です。日常の動きでも、腰を突き出しそらす動作は控えるようにする方が痛みは軽減される傾向にあります。

床に座って腰を丸める

  • 正座をして無理なく背すじを伸ばし、お腹に丸めたバスタオルやクッションをあてる
  • 上体をゆっくり前にたおして腰を丸め、手も前方に伸ばして背中もやさしくストレッチする

いすに座って背中を丸める

  • いすに座って無理なく背すじを伸ばし、お腹に丸めたバスタオルやクッションをあてる
  • 息を吐きながらゆっくりと上体をたおし、手は床の方に伸ばす
  • 足首に手が届く人は足首を持ち、足を少し前に出して腰を丸め背中をストレッチする
歩くときの注意点

後ろにそらすと痛みが増すタイプの人は、歩き続けると腰や足が痛んで辛くなる場合があります。歩くときは重心をやや前にかけ、歩幅を狭くゆっくり歩くと負担が少ないと言われています。どうしても痛いときには無理をせず、自転車に乗っての移動がすすめられています。

まとめ

まとめ_慢性腰痛はタイプによって効果のある運動が変わる
慢性腰痛のタイプ別、おすすめの運動法をご紹介しました。

  • 前にかがむと痛みが増すタイプの人→腰がそる動作
  • 後ろにそらすと痛みが増すタイプの人→腰を丸める動作

これが基本になります。体操やストレッチをするときは呼吸を止めず、ゆっくりとした動作を心がけましょう。無理に頑張らず、気持ちいいと感じられる範囲で地道に続けるのがポイントです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。