脊柱管狭窄症の手術の実際〜医師から手術を勧められたあなたへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
image_after

歩くことで下半身にしびれや痛みを感じる脊柱管狭窄症。この症状に悩んでいる方も多くいます。

こちらの記事に目をとめたあなたは、治療をするうえで手術したほうがいいのか、それとも手術せずに治療を続けられないか迷っていませんか?

医師から手術の可能性を告げられたことで、どちらを選択すれば良いのか困っている方もいるかもしれませんね。

脊柱管狭窄症の手術ですが、全身麻酔を用いる手術になるため、簡単に受けられるものではありません。そう聞くと、いろんな疑問が浮かんできますね。

  • 入院、手術費はどのくらいかかるのかな?
  • 手術は、どんなことをするの?
  • 術後も生活はどうなるのかな?
  • そもそも、本当に症状が治るのかな?

考えると不安になるけれど・・・やっぱり今の痛さのまま日常生活を続けていくのはもう限界!何とかして早く痛みから解放されたいと願っていることでしょう。

脊柱管狭窄症の手術に踏み切ろうか、手術以外の方法で様子をみようかと迷っているあなたへ、ここでは脊柱管狭窄症の手術について取り上げていきます。

手術をすすめられる症状

手術をすすめられる症状

先程もお話しましたが、脊柱管狭窄症はすぐに手術をすることはありません。一般的には、保存療法(手術をせずに治療をする方法)を経て様子をみてから、手術を行います。

ただし、以下のような症状があって生活に支障が出ているときは手術をすすめられることが多くあります。

  • しびれや痛みで歩くことが難しい。
  • 家事や仕事のときに、かがんだ状態から腰を起こすのが困難。
  • 椅子やソファに座っているだけで、下半身がしびれてくる。
  • トイレで用を足すときが大変。

手術以外の治療方法(保存療法)

治療方法(保存療法)

手術をしなくても、症状を改善できる治療方法もあります。手術のように体への負担や、精神的な負担をなくして、治療をすすめていけるので安心ですね。

ここでは、そんな手術以外の治療方法についてまとめていきます。

薬物療法

薬物療法は、消炎鎮痛薬、筋弛緩薬を使用して症状を和らげる方法です。

消炎鎮痛薬というのは、痛み止めの効果がある薬です。内服薬(エトドラク、セレコキシブ等)や、貼付薬(ケトプロフェン)があります。

筋弛緩薬は、筋肉の緊張をほぐす役割があります。痛みのある部分は、筋肉が固まってしまっている状態にあるので、その部分をほぐして和らげてくれます。

フェネシンカルパミン酸エステルやエペリゾン塩酸塩などがあります。

理学療法

理学療法(体操や電気、光線、温熱などの手段で行われる治療法)は、腰の痛みが軽減する感覚を最も感じやすい療法です。

しかし、こちらの療法は痛みを一時的に和らげるものなので、症状が改善されているのかを見分けるのが難しい治療でもあります。

通院で行う電動式の牽引療法や入院して行う持続牽引の他にも、マイクロ波を使って局所を暖めて治療をする、ホットパック療法などがあります。

神経ブロック注射

神経ブロック療法は、神経に直接麻酔薬を注射し、神経の痛みを和らげる療法です。薬物療法で痛みが引かないときに行われる治療法になります。

また、神経ブロック療法でも痛みがなくならない場合は、痛みの原因は神経にはないことになるので、別の診断も行うことになります。

この療法は治療だけでなく、痛みの原因を判明させるため役割も果たしています。

手術で治療する方法

手術で治療する方法

保存療法で症状が治らない、また症状が重く日常生活が辛いときは手術を検討することになります。

脊柱管狭窄症の手術は、神経への圧迫を取り除くために脊柱管を広げていきます。

手術の種類と方法

ここからは、手術の種類と方法を詳しく説明します。

手術と聞くと、不安になる方もいると思います。ゆっくりと、あなたのペースで読み進めてみて下さいね。

椎弓切除術

椎弓切除術
「『腰の痛み』全解説」より参照

手術となったとき、よく行われるものが椎弓切除術(ついきゅうせつじょじゅつ)になります。

手術にかかる時間は、およそ1〜2時間くらいです。

この手術は、一部の椎弓と黄色靭帯を切除する方法で、全身麻酔をして行われます。全部ではなく、部分的に削る場合の手術は、開窓術(かいそうじゅつ)と呼ばれています。

脊柱固定術

脊柱固定術
「せぼねと健康.com」より参照

この手術は、骨盤から採取した骨を固定します。

手術にかかる時間は、おおよそ1~2時間になります。

ほとんどの場合は、インストゥルメントと呼ばれる金属のネジの固定と、骨移植術の併用によって行われます。

手術の前後は感染症や、糖尿病などに注意を払いながら手術をしていきます。

手術のメリット

脊柱管狭窄症は、脊柱管の狭さが神経を圧迫することで痛みを感じます。手術によって脊柱管を広げることが治療への近道になります。

保存療法では一時的に痛みをやわらげることができても、残念ながら完全な痛みの解消まではできません。

手術では痛みの原因となる部分に直接アプローチするため、手術前後の治療では根本的な対処をすることができます。

手術のデメリット

手術のデメリットは、リスクを伴うことです。

現在の医学は進歩していることで、患者さんが安心できるよう安全な手術を行っている病院が数多くあります。

しかし、とても残念なことに手術を行っても症状が再発してしまう可能性もあります。また患者さんの体質によっては、麻酔の副作用で体調を崩してしまう方もいます。

手術の際は体調の他にも、手術前のメンタル面にも気を配ることが大切です。

手術の費用はどれくらいかかるの?

こちらは、手術費用のおおよその目安です。いずれも3割の保険適用がききます。

  • 椎弓切除術は、30〜40万円
  • 脊椎固定術は、40〜60万円

この手術は、高度療養費制度が適用されます。一旦、病院へ自己負担として20万円前後を支払い、申請することで医療費が一部支給されます。(通常6〜7割)

(参考:厚生労働省保健局)

入院の際には、上記の手術費用と入院費用を支払うことになります。入院費は病院によってさまざまですが、入院期間は2週間前後が一般的です。

術後の生活で注意すること

手術後は症状の再発を防ぐため、無理をせず安静にすることが大切です。手術後に、いつも通っていた整体へ行ったことで症状が悪化してしまったというケースも少なくありません。

施術の方法として、上半身のみを行う場所もあります。体の土台である足から施術をもらわないと、痛みが増してしまう恐れもあります。

術前の生活と術後の生活での注意点を照らし合わせながら、医師とよく相談しましょう。できる範囲で構いませんので、体操やストレッチ、マッサージなども心がけてみてくださいね。

術後はいつごろから歩けるの?

手術後は翌日から普通の姿勢で座ることもできます。歩くこともできますし、食事も普通にとれます。

入浴は感染症を防ぐため、術後4日ほどからシャワー入浴ができるようになります。

術後のコルセットですが、椎弓切除術をした場合はおよそ1ヵ月間、脊椎固定術を行った場合は3ヵ月前後装着することになります。

まとめ

脊柱管狭窄症の治療法や手術の種類や方法についてお話しましたが、医師の指示のもとに行っていれば、手術をしないで済むことがほとんどです。

できることなら・・・手術をすることなく、治療を続けて痛みをとりたい!と願う方も多くいると思います。

ですが、痛さにも限界があります。脊柱管狭窄症がある日常生活で困るのは、痛みだけではなく、痛みからくる生活への支障ではないでしょうか。

痛みがあるからこそ行動範囲が狭くなり、思いっきり体を動かせなくてストレスがたまってしまうことで、イライラしてしまう辛さもあると思います。

お話したように手術をする場合、または手術以外の治療を選択する場合には、それぞれにメリットとデメリットはあります。

手術以外の療法では、即効性がないために根気よく時間をかけて治療することになりますが、一時的に辛い痛みを抑えてくれる効果があります。

一方、手術の場合はリスクを伴う覚悟、そして治療費や入院費などの費用、手術前の生活面で考えていくことなどがたくさんあります。

しかし、手術をすることで症状の根本的な原因を取り除くことができます。痛みから早く解放されて、穏やかな生活を送ることができます。

医師とよく相談したうえで、ご自身に合った方法を選択されること、そして慎重な判断をしていくことが大切です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。